宮城県の気仙沼市といえばフカヒレを代表とする海の幸がおいしい都市。
その気仙沼にホルモン界の異端児である気仙沼ホルモンがあるのはご存知でしょうか?
日本各地の肉達を食べ歩いていますが、この気仙沼ホルモンの食べ方は非常に珍しい!
なんとニンニクたっぷりに味付けされたホルモンをキャベツとウスターソースと共に食べるという、想像ができない料理なのです。
気仙沼ホルモンとは?ニンニクたっぷりの生豚ホルモンを焼き上げてキャベツとソースで食べる見たことない料理。
日本各地にホルモンが美味しい地方はありますが、この気仙沼ホルモンは他に類を見ない料理でした。
特徴的なポイントがありますので、気仙沼ホルモンを食べに行く前に学習しておくとさらに現地では美味しく食べられるのではないでしょうか?
特徴1 豚の生ホルモン、そして部位が混在している
特徴のひとつめは豚の生ホルモン、それらが混在していることです。
ホルモンは内臓であるためにいわゆる「足が速い」食材。
腐りやすいためなのかホルモン料理が有名な地方でもボイルされたホルモンが使用されていることがあります。
気仙沼ホルモンは生の豚ホルモンを使用しています。
さらに使われる部位も一種類に限定しておりません。
タン・ハツ・ガツ・レバー・小腸・大腸などのさまざまな部位をミックスして提供されるのが一般的です。
濃いめの味付けがなされていますが、その真の姿は新鮮な生のホルモンたち。これが気仙沼ホルモンのひとつめの特徴となります。
特徴2 なんとキャベツとウスターソースで食べるのが気仙沼ホルモン
そして最大の特徴が焼きあげたホルモンと一緒に食べる相棒たちです。
気仙沼ホルモンでは
- 千切りキャベツ
- ウスターソース
というホルモンたちとは一見無関係の仲間たちと共に味わいます。
使い方としては、ホルモンを焼き上げて、
それをキャベツにのせてウスターソースをかけて味わいます。
焼いたホルモンをキャベツとウスターソースで食べるなんて、、、、初めて聞いた時には味の想像ができませんでした。
このキャベツと一緒に食べるという習慣には諸説ありますが、長期間の漁から帰って来た漁師さんのことを考えて不足している栄養素を補うために生野菜=キャベツを添えたともいわれております。
生ホルモン + キャベツ + ウスターソース = 気仙沼ホルモン
この式は肉好きなら覚えておきたいですね。
気仙沼ホルモンは三重県からもたらされた料理?ウスターソースも三重の影響説もあり。
全国的にも特徴的な気仙沼ホルモン。
その根源には三重県が大きくかかわっているという情報もありました。
気仙沼ホルモン発祥の店といわれている「焼肉くりこ」さんのメニューにその歴史があったので参考にしたいと思います。
気仙沼ホルモンの歴史
気仙沼で一番初めに現在のスタイルでホルモン店を開店したのは、南町にあった、ホルモンの助六さんです。
助六さんは三重県出身でうなぎ屋を経営していましたが、当時、気仙沼に漁船できたいて知人から気仙沼は漁業が盛んで大変景気が良く商売するのに良いと聞き気仙沼に引っ越してきました。(昭和30年頃)そこで漁船員の知人と仕込みで立ち寄った精肉店で自家用(まかない用)のホルモンをご馳走になり、これは商売になると思いつき、洗い方と味のつけ方を教えてもらいホルモンの助六を開店しました。
また、三重県では豚肉のステーキにウスターソースをベースにした味付けをしたものがあります。気仙沼ホルモンにウスターソースの組み合わせは、ここに関係しているようです。
三重県の四日市市では戦後すぐから厚切りの豚肉をウスターソースで味付けした「トンテキ」が有名です。(元祖の店の来来憲は2019年閉店)
助六の店主が三重県のどの地方出身かはわかりませんが、この影響をうけているのではないか?という推察です。
まさか宮城県の気仙沼と東海地方の三重県がここでつながるとは思いませんでした。非常におもしろい歴史ですね。
ちなみにメニューを生み出したのは「助六」ですが、この焼肉くりこさんが気仙沼ホルモンと命名したようです。
ということで、発祥の店と名乗っていますし、気仙沼市の公式情報にも発祥の店として紹介されています。
4代目が受け継ぐ昭和36年創業の気仙沼ホルモン発祥の店です。
決せして妥協しない仕込みと、50年以上続く秘伝の味をぜひ御賞味ください。
ということで、元祖・発祥グルメを食べ歩くのが好きな人は焼肉くりこさんで食べてみるのも良いかもしれません。
また市内には多くの気仙沼ホルモンのお店があります、お店によってはウスターソースではなく醤油があったり一味で食べたりとさらに新しい発見もあると思いますので食べあるいても楽しいはずです!