肉好きな人の中にも特に好きな部位は?と質問すると「ハラミ・タン」と答える人は多数います。
かくいう私も20代のころ狂ったように食べていた脂たっぷりの肉が少しだけ苦手になり、一枚だけ食べて満足→臭いを嗅ぐだけで満足をへて→現在では指差し確認で満足という状況になりましたが、ハラミ・タンは別格で良く食べます。
焼肉屋でお世話になっているこのハラミ・タンですが、あきらかに肉の味なのに(特にハラミ)くくりとしてはホルモンとされています。また、タンも舌が内臓と聞くと一瞬納得しますが、こんなに自由自在に動き回る他の内臓はないため、本当なのか?と疑問もわいてきます。
最初に聞いた時には「へぇ~」と感心したものですが、食べれば食べるほど明らかに他の内臓とは異なることが気になりはじめました。果たしてこのハラミ・タンホルモン説は本当なのでしょうか。
結論
- 肉屋的には内臓の扱い。だから焼肉屋でも内臓のカテゴリー。
- 筋肉的な分類ではどうやら内臓とは異なると思われる。
- まとめると、肉屋の慣習的に内臓系(ホルモン)として扱われているだけ。
ハラミとは?ご存知の通り横隔膜のことです。
まずはじめにそもそもハラミってどこの部位なの?という方のために説明すると、ずばり横隔膜のことです。
横隔膜は哺乳類だけにある筋肉で、肺呼吸に関わる筋肉といわれております。
焼肉的には、
ハラミ(カクマク)とサガリに分けて分類されている店もありますし、分けていないお店もあります。
ハラミはアウトサイドスカート、サガリはハンギングテンダーともいわれますので覚えておくと焼肉屋でのオーダーの際に困ることが少なくなると思います。
飲食店経営者に聞いてみたら、ハラミもタンも内臓系に分類されているらしい。
飲食店経営している友人に聞いてみると、ハラミを入荷する際には「肉」で調べても出てこなく、内臓などのカテゴリーに分類されているようです。
同様にタンも内臓に分類されており発注するのは「内臓」という認識でした。
諸説あるようですが、このタン・ハラミがホルモンに分類されるのは、初期に食べられていた部位以外はホルモンと呼ばれていることに関係がありそうです。
昔は、内臓系はほとんど食することがなく捨てられていました。タンやハラミも食べる文化が一般的ではなく昔の人が好んで食べていた部位とは異なるモノたちはまとめてホルモンと呼称されているようです。
私もまだまだ勉強中ですが、肉の仕入れについていろいろと聞いていると赤いお肉達と内臓系ではまったく仕入れに対しての力学が異なり、ホルモンはホルモンの仕入れをしっかりと培わないと新鮮なよいものが手に入らないようです。
つまり、学問的に正しいかどうかは置いておいてハラミは一度ホルモンに分類されているため、肉屋・焼肉屋的には仕入れの観点からもホルモンとして扱われています。
※ハラミは肺に付随しているので内臓扱いという記述も多くありますが、それだとタンが説明付かない気がします。当ブログでは昔食べていなかった部位はまとめてホルモン説を推します。
医学的考察では見解が異なる。筋肉の種類で分けるとホルモンではないのではないか?という情報も。
調べていく中で、医学的見地からハラミはホルモンなのか?と考察されている方がいました。
果たしてハラミはホルモンなのだろうか?と。
101B-34
随意筋はどれか。2つ選べ。
a 心筋
b 横隔膜
c 幽門括約筋
d 内肛門括約筋
e 外肛門括約筋
即座にこの問題が頭に浮かぶ。正解はbとe。
ということは横隔膜なら随意筋じゃないかー。ということで
内臓=平滑筋と考えるとハラミはホルモンじゃない。
そしてさらに思ったけどタン(舌)も随意筋だからホルモンじゃない気がしてきた。
出典:ハラミとタンはホルモンか?? | Dr.渡ブログ 部屋とYシャツと国試
真偽のほどを確かめる知識が私には無いのですが、書かれている方は「Dr.」と名前についているので全面的に信じることとします。
内臓=平滑筋を調べてみると、平滑筋は不随意筋の一種で簡単にいうと自分の意志で動かすことが出来ない筋肉です。
反対にハラミが属する随意筋は自らの意思で動かせる筋肉という事で明確に差があることがわかりました。
ハラミ=随意筋 ⇒ということは内臓ではないのでは?という考察になっています。
どうやら学問的にはタンやハラミを内臓=ホルモンとして扱うのは少し難しいのでは?という気がしてきます。
まとめると私たちが信じているハラミ・タンホルモン説は肉屋の常識でしか無さそう。
ということで、信じて疑わなかったハラミ・タンホルモン説ですが、他の分野の知識も調べてみると、どうやら一概にホルモンです。と言い切ることはできなそうです。
これからは焼肉屋でハラミ・タンはホルモンですと言い切っていると医学的見地を持つ方に笑われてしまうかもしれませんので注意したいと思います。