多くのホテルでは、オートロック形式の扉を採用していることも有り、自動的に扉が施錠されることから、室内は安全だ。と思いがちです。
しかし、この心理的なゆるみを突いた盗難の手口があるのをご存知でしょうか?
針金をつかったオートロック解除により多くの盗難被害が起きてしまっています。
出張・観光にてホテルを利用する際にはオートロックだからと油断せずに、貴重品はセキュリティーボックス(金庫)に保管するか、身に着けておくことが重要となります。
高級ホテルでも関係無し。ホテルの扉を開けてしまう方法なので解決策はドアラッチのみです。
この、針金をつかった扉の解除方法は、高級ホテルに宿泊しているからといってセキュリティーが高くなり、防げるタイプの犯罪ではありません。
扉の鍵を物理的に開けてしまう方法ですので、どのような高級ホテルでも鍵を採用している時点で、被害対象となってしまう可能性があります。
昨年12月から東京都内で少なくとも約20件(数百万円相当)の被害があり、関西や九州でも報告されています。
犯人らはカード式オートロックドアの下の隙間から針金を差し込み、内側から開錠して客室に侵入し、就寝中の宿泊客の現金や高級指輪や腕時計などを盗んだとみられています。
捜査3課の調べによると、レバーハンドルやドア下に針金でこすったような跡が見つかっており、ハンドル型のドアは、輪状にした針金の先端をドアの取っ手に引っかけ、ノブ型のドアは、針金の先にひもをつけてひもの両端を交互に引っ張ってノブを回しており、新たな手口の侵入窃盗だったことがわかりました。
出典:防犯コラム
引用させてもらった、コラムは2011年に書かれたコラムですが、その時からこの「針金をつかっての鍵解除」に対しての具体的な解決策は無いままになってしまっています。
ホテルの部屋から外出する際には、貴重品は部屋についているセキュリティーボックスに入れることが重要となります。
セキュリティーボックスがついていない部屋の場合には、肌身離さず持ち歩くしかありません。
次点としては、キャリーバッグの鍵機能を使ってしっかりとキャリーバッグにしまうことで、少しだけ被害を防ぐことができます。キャリーバッグ自体の盗難は目立つため、部屋から持っていくことはなかなか無いようですので。
部屋の中に居るからといって安心してはいけない。就寝中にも盗難被害が出ています。
この針金をつかったホテルの部屋からの盗難事件なのですが、最近はさらに大胆になってきているようです。
なんと、ホテルの部屋に人がいても就寝中を狙って侵入し、モノを盗んでいくようです。
あるホテルで注意書きが掲載されていました。
大阪ではまだ被害は報告されておりませんが、グレードや営業形態を問わず日本全国のいろいろなタイプのホテルで、就寝中にオートロックのドアの隙間から針金を差込み内側から開錠手口での盗難事件が相次いでおります。
~中略~
この種の犯行には、オートロックと一体型のダブルロックを掛けても効果がありませんので、就寝時にはドアラッチ(チェーンにかわるもの)を掛けておやすみいただけますようご協力をお願い致します。
深夜寝ているときに部屋に侵入し、テーブルの上にある財布や貴金属を盗んでいくとは相当に大胆な手口ですが、日本全国津々浦々被害にあわれている人がいるようです。
就寝時にはホテルの扉はドアラッチもしくはチェーンにてロックすることが重要となります。
多くのホテルでは、宿泊約款に盗難は免責事由として記載されています。自己防衛が大事です。
不幸にもホテルに宿泊中に盗難の被害にあってしまった場合、ホテル側には責任が無いことになります。
それは、宿泊約款に多くのホテルが盗難は免責と記載しているからです。
ご滞在中の現金、貴重品はご携帯ください。万一客室内での貴重品紛失、盗難が発生した場合、当ホテルでは一切の責任を負いません。
↑宿泊約款には表現の差はあれど、上記のように責任が取れないことが明記されています。
ホテルは性質上、不特定多数の人が出入りすることが前提の施設です。鍵をかけたからといって、完全に安心ではないことを理解して、自己防衛することが重要です。
夜、ふと起きてしまって知らない人が部屋にいたら恐怖です。確実なドアラッチの利用を心がけましょう。