どこの会社とは言えませんが、日本を代表する航空会社のグランドスタッフを5年以上経験している女性に、取材させてもらいました。
既に退職をされて数年経っているので、情報は最新のものでは無いかもしれませんが、流石実際に経験していた生の声は非常にリアリティがある内容です。
日々お世話になっている空港のチェックインカウンターで業務をされているグラウンドスタッフさん達はどのようなお仕事をされているのでしょうか。
普段聞くことの無い仕事内容を聞いてきました。
取材対象
Aさん
勤務年数5年以上
新卒から某国内2大エアラインのどちらかのグランドスタッフとして国際空港に勤務
年齢は30代です。画像をお見せ出来ないのが残念ですが、すごく美人です。
取材対象が一人且つ過去の話なので、思い出してもらいながら聞きましたのであくまでも参考意見としてみてください。
入社してから5年間は寮に住むことが出来るらしい。寮費はとても安いのでお金の面ではうれしいが。。。
新卒で入社したAさんは当初、会社が用意してくれていた寮に引越し仕事をスタートさせました。
この寮は寮費が安く、なんと20,000円程の料金で生活できたという事でうらやましい福利厚生です。
但し、お風呂・トイレ・洗面などは共同タイプの「伝統的な寮」だったという事で、マンション一括借り上げタイプの寮ではなかったとのことです。
家族以外が入寮出来ないのが最大のデメリット
寮に住んだことがある人ならわかると思いますが、規律が重要な寮は外部の人を連れ込むことは難しいです。Aさんがお住まいになった寮も親族以外は基本的にNGということで、この当りにデメリットを感じていたようです。
朝方まで仕事することもあり、意外だったのは出発よりも到着便のほうが大変らしい。
話を聞かせてもらっている中で意外だったのが、出発便のあわただしい手続き対応が大変なのかと思ったら、反対に到着便対応のほうが忙しく大変なことが多いとのことでした。
到着便で大変なのは、飛行機の遅延などによる振り替え便の手配や、宿泊ホテルの手配という事です。
天候理由などなら相手も納得するが、自社に原因があるとお客様がヒートアップ
到着便対応は、飛行機の遅れなどが原因で発生し、その対応が大変すぎる。。。とのこと。
国際空港のため、その後の乗換に間に合わなかったりすると多くの時間を空港にて過ごしてもらう事が有りますし、最悪の場合は翌日の便しか用意できないということも有り、周辺のホテルの手配を進めなければなりません。
ホテルのグレードで文句を言われることが多々あり、周辺ホテルの序列は嫌でも覚えてしまったという事です。
電車が無い場合は提携タクシー会社にて家まで送迎。
終電が無くなった場合には、提携のタクシー会社がありタクシーにて家まで送迎してくれるようです。
また、朝も早い時間からの勤務だとタクシーにて空港まで移動するようですが、長時間移動タクシーだとそれだけでも疲れるようで、不規則且つ長時間勤務が常態化している職場だったため、体力的にきつくなり退職したとのことでした。
不思議なお客様の正体は。。。エアライン修行の方達と教えてあげました。
不思議なお客様として、海外から戻ってきた足でまた国内往復、しかも到着してすぐに戻ってくる不思議な人たちもいるんですよ!と嬉々として教えてくれたのですが、それはエアライン修行僧です。と反対に教えてあげておきました。
なんとなくそういった人の存在を社内でも聞いたことは有ったようですが、本当にそんな人たちがいるのですね・・・と驚かれおりました。
少なくともAさんが航空会社に在籍していた数年前まではエアライン修行僧の存在はマイナーだったのもかもしれません。今は絶対に認知されていると思いますが。
グラウンドスタッフで働いていて得したことは、飛行機とホテルの料金
グラウンドスタッフの社員さんは、本体の航空会社ではなく関連会社勤務という形態もあります。Aさんも関連会社の社員さんでした。
それでも一般の我々からすると非常に魅力的なベネフィットがあり、うらやましい限りです。
国内線・国際線共に50%OFF もしくは90%OFFで飛行機に乗れる!
最大にうらやましいのは、飛行機の料金。オフシーズンで飛行機の座席に空きがあるような場合は、国内線・国際線共に90%OFFにて飛行機に乗ることが出来たようです。
Aさんもこの制度を利用して、グランドスタッフの友達とよく自社便に乗って海外旅行に遊びに行ったそうです。その集まり、混ざりたい。
繁忙期には流石に90%OFFにて購入は出来ないようですが、それでも50%OFFのチケットなら空きがあれば購入できたようです。
但し、料金基準は正確には不明ですが、正規料金的なモノからの50%OFFとなるため、50%OFFではそれほど安くなるという状態ではないため、一般的な旅行代理店で手配したほうがチケットが安いというような逆転現象もあり、あまり国際線での50%OFFを利用している人は少ないという事でした。
この制度、最大のデメリットが有ります。それは退職した今となっては正規の運賃で以前働いていた会社の航空券を手配する気にならない!という事です。
流石に以前は90%割引されていた感覚が残っていたら、なかなか通常の料金で航空券の購入に踏み切れない様子で、今は海外旅行はもっぱらLCC利用に切り替わってしまっているとのことでした。
提携ホテルも格安料金プランが用意されていた。
飛行機だけでなく、航空会社が運営及び提携しているホテルでは格安プランが用意されていたのも役得の一つだそうです。
これは本当に重宝したようで、上記の航空券割引と共に利用すれば格安で海外旅行を楽しめたと、当時を懐かしんでいました。
但し、社員ならではのデメリットも。席が変更されて窮屈な思いも有り。
役得だらけに感じますが、社員が利用する場合は座席の優先順位はカースト最下層になりますので、都合によっては嫌なシートに案内されることもあり、その点は良くなかったそうです。
一度、海外旅行の際に友人たちと引き離され、且つ真ん中のシート。更に追い打ちをかけるように両隣が巨漢の人に挟まれたことがあるようで、アジアの短時間フライトだから耐えられたが、あれ以上の時間だったら死んでいたとの事です。
社員さんには社員さんの悩みがあり、面白いですね。
グランドスタッフ取材:インボラ編
グランドスタッフ取材:お客様編
聞けば聞くほど激務で。。。日々笑顔で接してくれている事に感謝しました。飛行機やホテルが安くなるのは良いのですが、それ以上に大変な部分も多くあるのだなと認識しました。