日々出張でのホテル探しをしていると本当にたくさんのホテルグループがあります。その中でもひときわ異彩を放つホテルグループといえば「ホテル法華クラブ」ではないでしょうか?
法華という、およそホテルに使用するであろう単語からは逸脱したあふれ出る宗教の臭い。。。なんとなく遠慮している人もいるのではないでしょうか?
このホテル法華クラブと法華経の関係性についてお伝えしたいと思います。
出典:法華倶楽部
結論
- ホテル法華クラブと法華経は全く関係が無い。
- 創業者は熱心な法華経信者ではあった。
- ビジネスホテルの元祖ともいわれる革新的なホテルであった。
- 現在は街づくりで全国的に有名な千葉県の不動産会社「山万」が運営。
- 姉妹ブランドにてアルモントホテルも運営中。
公式サイトでも名前の由来を伝えるほどに勘違いしている人が多い、法華クラブ=宗教関係?問題。
パッと名前を聞いただけだとなんだか不安を覚えてしまうビジネスホテルチェーングループの法華クラブ。
私も、不安にはならないこそすれなんでこういった名前を付けたのだろう?と疑問に思っていました。
検索してみると、公式情報として宗教関連の施設ではないことを情報として提供してくれていました。
【ホテル法華クラブとは? 名前の由来とその歴史】
「ホテル法華クラブって、宗教と関係があるの?」とよく質問されます。いえいえ、宗教とは全く関係ないんですよ。では、どうして「ホテル法華クラブ」という名前になったのでしょう? 本日は、その由来とホテル法華クラブの歴史をお話しましょう。
ホテル法華クラブが創業したのは、1920年(大正9年)9月12日。当時の京都には、法華教の信者さんがたくさん来られていました。その参拝者から「京都には安心して泊まれる宿が少ない」という声を聞いた創業者の小島愛之助。「お寺参りに来るのに安心して泊まれないとは!」と、快適に泊まってもらえるように工夫した宿を創業しました。それが、「法華倶楽部」。ともに楽しむ場所(倶楽部)を提供するという意味をこめて名づけたんですよ。
出典:法華倶楽部
宗教の法華経の信者が京都にたくさんくることから、その人たちの為に考えられた簡易的に宿泊できる施設。それが法華クラブのはじまりのようです。
ということで大事な事なのでもう一度書くと、
法華クラブと宗教は関係ない。
が、正解になります。
ただし、「倶楽部」の名が示す点として重要なポイントがあるのですが、創業した小島愛之助さんは熱心な法華経信者であったようです。
そもそもが同じ信仰をもつ仲間の為に簡単に宿泊できる場所を提供するためにつくられたのでしょう。
後述しますが、現在では運営元も変わっていますので、宗教とはまったく関係ないことで間違いなさそうです。
実は元祖ビジネスホテルかもしれない法華クラブ。
法華クラブと宗教の関連性を調べる中で、思わぬ僥倖がありました。
それは、法華クラブが日本独特なビジネスである「ビジネスホテル」の生みの親かも知れないのです。
“日本唯一の理想旅館”を目標とした愛之助は、相部屋が常識だった当時としては珍しい、1組1室の個室を導入。1泊2食付の均一料金も、当時としては大きな話題となりました。低料金で良心的な「法華倶楽部」の評判は次第に広まり、参拝者だけでなく、観光客や商用旅行者などたくさんの方に利用されるようになりました。
その後“ビジネスマンのホテル・法華クラブ”というキャンペーンを行ったことから、ホテル法華クラブがビジネスマンのホテルとして定着。いつしか“ビジネスホテル”という新語が生まれ、“日本で最初のビジネスホテル”“ビジネスホテルのパイオニア”と呼ばれるようになったのです。
出典:法華倶楽部
元々相部屋が基本であった時代に、1組1室の個室制を導入してくれたのはなんと法華クラブだったわけですね。
どんなに狭くても個室が良い私からすると正に創造主。この人たちがいなければ今の世界とは違った世界で出張を繰り返さなくてはいけなかったかもしれません。
更に、「ビジネスマンのホテル・法華クラブ」というキャンペーンから、ビジネスホテルという造語も生まれたようです。
今では当たり前のように使われているこの言葉もなんと法華クラブ無くしては全く違った名前になっていた可能性が有ると思うと、これも正に「創造主」といえるのではないでしょうか?
現在の運営元は革新的な街づくりで全国的に有名な千葉の山万
法華クラブは創業時と現在では運営元が変わっています。現在の運営は千葉県の不動産会社「山万」となります。
この山万はユーカリが丘等の街づくりにおいてたびたびメディアにも取り上げ揚げられることがありますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
また、調べていく中で驚いたのは上野の名物建築物だったソフィテル東京も実は法華クラブが元々は建てた建物だったようです。
出典:Wikipedia
既に解体されていますが、上野の不忍池から見えるこの建築物を見たことがある人も多いのではないでしょうか?
最終的にはソフィテル東京でしたが、元は法華クラブが営業するホテルCOSIMAという建物だったようです。
法華クラブの姉妹ブランドとしてアルモントホテルも運営している
法華クラブと同じ山万の運営にて「アルモントホテル」というビジネスホテルも各地にて展開されています。
法華クラブはどちらかというと、昔ながらのビジネスホテルで設備も必要最低限、部屋も限りなく狭くという造りが多いですし、多くの法華クラブが築年数が古くもなってきて、価格帯としては安い部類のビジネスホテルになっています。
姉妹ブランドのアルモントホテルはその上の層を確保するように設計されているように見受けられます。
法華クラブと同じ運営だから!と宿泊するひとはいないとは思いますが、ポッとでのホテルチェーンでないことも確かです。なんといっても日本最古のビジネスホテルチェーンと言っても過言ではないわけで、そのノウハウが詰まった最新のホテルに宿泊してみるのも楽しいかもしれません。
まとめ
法華クラブは宗教と全く関係が無かった。