鹿児島県霧島市にあるラーメン屋「鹿児島ラーメンみよし家」は、霧島市内にて複数店舗営業している地元で人気のラーメン屋です。
みよし家を利用してみて驚いたことが、なんとこのお店「鹿児島ラーメン」の元祖をうたっているでは無いですか。
趣味で日本各地の元祖の店を巡っている人にとっては気になる店であることは間違いありません。
本当に「みよし家」が鹿児島ラーメン元祖のお店なのかを調査してみました。
鹿児島ラーメンという名称を生んだお店?お店の公式HPをみると鹿児島ラーメンという名を使った元祖としてかかれている。
みよし家のHPや店内の掲示物には「ラーメン覚書」という文章が貼られています。
これを読んでみると、みよし家が鹿児島ラーメンの元祖をうたう内容がある点に気付くはずです。
ラーメン覚書
文明開化はなやかなりし明治の中頃横浜に来た中国人の手で作られたのがラーメンの始まりとか。当時は「支那そば」と呼ばれ、らーめんの名で広く親しまれるようになるのは昭和三十年代と申します。当店のラーメンは「鹿児島ラーメン」の名を冠した元祖として、三十有余年の歴史を刻んでまいりました。トンコツにトリそれに野菜をたっぷり加え長時間煮込んだスープが自慢です。麺もまた添加物を一切使わない本物志向。深く豊かに広がる絶妙の味わいを存分にお楽しみください。生麺を程良くゆであげるのに四~五分お手間をとらせます。尚、甘味や薄味など味かげんはご遠慮なくお申しつけの程を。
店主敬白
出典:みよし家公式HP
どうやらお店の主張としては、昭和30年代に支那そばという名称からラーメンという名称に切り替わりがあり、その初期から”鹿児島ラーメン”という名称を使っているため、鹿児島ラーメンの名を冠した店の元祖ということのようです。
ラーメンは以前は中華そばや支那そばという名称が一般的でしたが、1958年にチキンラーメンが誕生し、その後爆発的に売れたことから「ラーメン」という名称が普及しました。
たしかに、みよし家の掲示物との時系列はあっています。
「鹿児島ラーメン」の定義がむずかしいが、鹿児島にはもっと古くから営業しているラーメン屋がある。
時系列の一致だけをみて、みよし家が鹿児島ラーメンの祖と認識していいのかは難しいです。
なぜなら、鹿児島ではもっと古くから営業していたラーメン屋があります。
私のこのブログで勝手に、鹿児島ラーメンに付け合わせでつく大根の漬物元祖を認定した「のぼる屋」もそんなラーメン屋の一つです。
みよし家と創業年を比較してみるとあきらかにのぼる屋のほうが古くから営業しています。
表 のぼる屋・みよし家創業年比較
西暦 | 和歴 | |
---|---|---|
のぼる屋 | 1947年 | 昭和22年 |
みよし家 | 1960年 | 昭和35年 |
また、他のお店達が「鹿児島ラーメン」という名称をみよし家の後に使いだしたというエビテンスも見つけることはできませんでした。
従いまして、鹿児島ラーメンの元祖としてみよし家を名称といえども認定することは難しそうです。
たぶん元祖ではないけど、普通に美味しいから霧島市での食事ではおすすめできる。
勝手に元祖ではない認定してしまっていますが、みよし家は霧島市にて複数店舗営業しており、普通に美味しいラーメンですので、霧島市出張の際には地元のラーメン屋さんとしておすすめできます。
私が利用したのは、鹿児島空港から車で10分ほどの場所にある空港バイパス店です。
駐車場も広いので、レンタカーなどで鹿児島県内を移動しその後空港返却する人などは選択肢に入ると思います。
徒歩での利用は距離的におすすめしません。
鹿児島のラーメンといえばコレ
なぜかでてくる大根の漬物。
みよし家でもおいしい大根がでてきました。
とんこつベースのスープにとんこつをトッピングというと意味がわからないと思いますが、鹿児島ではとんこつとは豚骨ラーメンのことではなく、豚を煮込んだ料理をさすことが一般的です。
その「とんこつ」をつかった味噌をトッピングできるメニューがあります。
スープはとんこつベースに鶏ガラそして野菜をふんだんに使ったスープです。これは他の鹿児島のラーメン屋でもよく見るスタイル。豚骨出汁のみのスープよりもインパクトは少ないですが、食べやすさは向上すると感じています。
鹿児島空港まで行ってしまうとラーメンの選択肢が劇的に少なくなり、そして満足いかないことが多いので、であれば道中でみよし家にて最後の出張飯という選択肢もありです。
元祖では無かったですが、おいしい鹿児島ラーメンとして堪能してみてください。