世界各国に旅行に行く中で、海外ならではの楽しみと言えば「カジノ」を上げる人も多いかと思います。
日本では将来的にカジノが出来るのかもしれませんが、2018年時点ではカジノは日本国内に無いため、海外に旅行した際に遊びに行くしかない場所となります。
そのカジノにおいて、絶対にやってはいけないであろう賭け方があります。それはマーチンゲール法と呼ばれるモノですが、分かりやすい言い方をすると、倍プッシュの賭け方です。
カジノ初心者の方も陥りやすい、このマーチンゲール法が何故ダメなのかを紹介したいと思います。
マーチンゲール法とは、ゲームに負けた際に次のゲームに倍の金額を賭ける方法。
マーチンゲール法というと何か高度な事をしているのでは?と思われるかもしれませんが、やっている事は非常に単純です。
ゲームに負けたら、賭けた金額は無くなってしまう訳ですが、その次のゲームに賭けた額の2倍の金額を賭けて勝てば、最初のゲームの負け分も取り返せます。
仮に2回目のゲームも負けてしまったとしたら、3回目には更に倍の金額を賭ければ、やはり勝てば全ての負け分を取り返すことが出来ます。
日本にはマーチンゲール法を端的に表す素晴らしい言葉が有ります。
※中学生の頃から近代麻雀と近代マージャンゴールドを買ってリアルタイムでアカギも天も読んでましたし、著作は熱いぜ辺ちゃんも購入して読んでますし、今はリアルタイムでカイジとスピンオフの班長読んでますし、カイジを書くためにピザッツでの「銀と金」が中途半端に終わったのも、もう恨んでませんから画像使うの許してください。
倍プッシュ
素晴らしい響きの言葉ですね。マーチンゲール法を続けていく限り、どこかで全ての負けがチャラに出来ますので、多くの方が負け分を取り返そうと言葉を知らずとしても、このマーチンゲール法に引き込まれていくことは良くある事です。
しかし、このマーチンゲール法こそカジノが恐いと感じることになる地獄の入り口です。
なぜ、マーチンゲール法を実践してはいけないかを解説していきたいと思います。
マーチンゲール法での問題点は3つ。お金は有限であること、テーブルごとのMAXベット、勝てる金額が少ない点だと思います。
理論上負けることが無さそうなマーチンゲール法ですが、何が問題なのでしょうか?
私はマーチンゲール法の問題点は3点あると考えています。
マーチンゲール法の問題点の一つ目は、手持ちの資金が莫大に必要となる点。
マーチンゲール法を使ってカジノのゲームを楽しもうと思うと、乗数的に必要な資金が必要となってきます。
仮にミニマムベットが3,000円のカジノゲームを楽しんでいたとします。
次のゲームに必要な金額は6,000円、その次は12,000円、その次は24,000円、その次は48,000円と当たり前ですが、倍々的に1ゲームに投下する資金が必要となります。
上記のケースでいうと、わずか5ゲームのカジノゲームを楽しむことに、累計93,000円もの資金が必要になっている状況です。(3,000円+6,000円+12,000円+24,000円+48,000円)
勿論、この5ゲームで「運良く」勝つことが出来ればいいのですが、約1/2の確率でルーレットの赤・黒にかけていたとしても、5回以上目の偏りが出ることは多くあります。
参考に、シンガポールのカジノ、マカオのカジノ、ロシアのカジノでミニマムベットになっていた金額約3,000円(もちろん行くカジノ、為替によって変動します)にて不運な事に12連敗した際の累計で必要になる金額を表にしてみました。
1ゲーム目 | 2ゲーム目 | 3ゲーム目 | 4ゲーム目 | 5ゲーム目 | 6ゲーム目 | |
---|---|---|---|---|---|---|
連敗時の賭け額 | - | 6,000円 | 12,000円 | 24,000円 | 48,000円 | 96,000円 |
累計の賭け額 | 3000円 | 9,000円 | 21,000円 | 45,000円 | 93,000円 | 189,000円 |
7ゲーム目 | 8ゲーム目 | 9ゲーム目 | 10ゲーム目 | 11ゲーム目 | 12ゲーム目 | |
---|---|---|---|---|---|---|
連敗時の賭け額 | 192,000円 | 384,000円 | 768,000円 | 1,536,000円 | 3,072,000円 | 6,144,000円 |
累計の賭け額 | 381,000円 | 765,000円 | 1,533,000円 | 3,069,000円 | 6,141,000円 | 12,285,000円 |
5ゲーム目では、賭け金48,000円 累計賭け金額(必要なお金) 93,000円
10ゲーム目では、賭け金1,536,000円 累計賭け金額(必要なお金) 3,069,000円
12ゲーム目では、賭け金6,144,000円 累計賭け金額(必要なお金) 12,285,000円
という事で、なんと1,200万円を超えるお金が必要になってきます。恐ろしい事態です。
お金をたくさん持っていて、且つ1,200万円ぐらいなくなっても別に大丈夫だな。という人は良いかもしれませんが、私の様な一般人は例え100万円だとしても胃が痛くなってきます。
資金力に余裕のない人には向かない賭け方と言えます。
マーチンゲール法の問題点二つ目は、テーブルリミットが有る点。
仮に無尽蔵のお金を持っていたとしても、マーチンゲール法でベット金額を上げていくことはお勧めできません。
何故なら、カジノのテーブルにはテーブルごとの賭けることのできる上限金額が決まっており、その上限に達してしまったら更なるマーチンゲール法(倍プッシュ)を行う事が出来ないからです。
単純に考えると必勝法の様に感じてしまうマーチンゲール法ですが、
- お金が無尽蔵に有ることと
- ハウス側(カジノが)がその賭けを受けてくれる事
この2つが備わって初めて実現できる賭け方となり、通常はどちらも要件として満たすことは有りませんので、行き着く先は「お金が無くなる」という状態しか見えてこないです。
マーチンゲール法にてテーブルリミットが気になってくるのは、連敗が続いてきたときだと思いますが、ルーレットにおける連敗の確率をまとめてみました。
数字に置き換えると、この連敗確率の反対側が勝つ確率なのではという気持ちになりますが、そこが数字のマジックで1ゲーム当りの確率はあくまでも2倍になる賭け方で約50%以下しか有りませんので、間違えてはいけません。
ルーレットにはアメリカンスタイルとヨーロピアンスタイルがありますので、二つの方法にてまとめてみました。
アメリカンスタイルとヨーロピアンスタイルの違いは、ルーレットの目に「0」が設定されているのが、ヨーロピアンスタイル。
「0」と「00」と二つが設定されているのがアメリカンスタイルです。
この、「0」と「00」がカジノ側の取り分なので、アメリカンスタイルの方がハウス側の取り分が多いという事になります。
アメリカンスタイルのルーレット連敗確率
連敗数 | 確率 |
---|---|
2連敗確率 | 22.438% |
3連敗確率 | 10.628% |
4連敗確率 | 5.034% |
5連敗確率 | 2.385% |
6連敗確率 | 1.130% |
7連敗確率 | 0.535% |
8連敗確率 | 0.253% |
9連敗確率 | 0.120% |
10連敗確率 | 0.057% |
11連敗確率 | 0.027% |
12連敗確率 | 0.013% |
n連敗確率 | (18/38)^n |
ヨーロピアンスタイルのルーレット連敗確率
連敗数 | 確率 |
---|---|
2連敗確率 | 23.667% |
3連敗確率 | 11.514% |
4連敗確率 | 5.601% |
5連敗確率 | 2.725% |
6連敗確率 | 1.326% |
7連敗確率 | 0.645% |
8連敗確率 | 0.314% |
9連敗確率 | 0.153% |
10連敗確率 | 0.074% |
11連敗確率 | 0.036% |
12連敗確率 | 0.018% |
n連敗確率 | (18/37)^n |
マーチンゲール法を継続しようとしても、連敗が続くとそもそも賭けることが出来なくなる。これも大きな問題点だと思います。
マーチンゲール法三つ目の問題点は、リスクに対してリターンが余りにも小さい点。
個人的に最大の問題点と考えているのは、取ったリスクに対してリターンが余りにも小さい。一文無しになるリスクを冒して、最初にベットした金額しか勝てない。という点ではないかと思っています。
マーチンゲール法で一度でも痛い目を見た人や、運良くどこかのゲームで勝つことができて安堵したことがある人なら体感的にわかると思いますが、更にわかりやすくするために表にまとめてみました。
ポイントは、累計勝額の金額となります。どのゲームで勝ったとしても、最終的に増える手元資金は、マーチンゲールを始めることとなった最初のゲームの賭け金と同額になるはずです。
1ゲーム目 | 2ゲーム目 | 3ゲーム目 | 4ゲーム目 | 5ゲーム目 | |
---|---|---|---|---|---|
賭け金 | 3000円 | 6000円 | 12000円 | 24000円 | 48000円 |
累計賭け金 | 3000円 | 9000円 | 21000円 | 45000円 | 93000円 |
ゲームでの勝額 | 6000円 | 12000円 | 24000円 | 48000円 | 96000円 |
累計勝額 | 3000円 | 3000円 | 3000円 | 3000円 | 3000円 |
この表では、5ゲーム目で終わっていますが、93,000円を投下して3,000円増える確率が1/2以下となるのは、あまりに取っているリスクに対してリターンが少なくなります。
12ゲーム目では、約1,200万円投下して、得られる成果が3,000円という事態になるので、普通はそのようなリスクの取り方はしないはずです。
しかし、マーチンゲール法を実践していくと知らない間にそのようなバカげた勝負に引きずり込まれてしまっている事になります。
カジノは自分の資産管理能力が試される場だと思っています。リスクに対して適切なリターンが得られるならば勝負すべきですし、これはちょっと違うな。と思えば、参加しない事も自由な空間です。
得てして負け分を取り返そうという発想になると、マーチンゲール法に陥ってしまいますので、注意しましょう。
ルーレットは記憶を持たない。という言葉があるのですが赤黒どちらかが続いても、ルーレットや神様は次の目を操作する事は有りません。短期では目が偏ることは多くみられる現象です。熱くならずに手持ちのお金でゆっくり楽しむのがカジノを楽しむためには必要な姿勢となります。マーチンゲール法に入っていってしまうとあれよあれよと資金が無くなりますので、注意してください。