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【本当の1位は?】2013~2017年度 国内航空会社の定時運航率比較

日本国内の航空会社の定時運航率は毎年国土交通省にてまとめた資料が発表されます。

その結果を元に、栄えある1位を獲得した航空会社は大々的に「1位を獲得しました!」と広告を打つわけですが、このようなデータは単年だけの結果を見ても、その時点での結果管理だけになってしまいあまり意味がないのかな?と思いました。

やはり複数年の結果から、本当の定時運航への実力を調べてみる必要があるなと思い、データをまとめてみました。

 

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2013年~2017年度 国内航空会社定時運航率ランキング

国土交通省の資料では、 特定本邦航空運送事業者と 特定本邦航空運送事業者以外と普段馴染みのある航空会社が2つの種類に分けられています。

今回、定時運航率ランキングを作成したのは、 「特定本邦航空運送事業者」についてとなります。

なお 特定本邦航空運送事業者とは

 

特定本邦航空運送事業者とは、客席数が100又は最大離陸重量が5万kgを超える航空機を使用して行う航空運送事業を経営する事業者をいう

出典:国土交通省 統計データ

 

となっており、簡単に言ってしまうと大型の飛行機で業務を行っている航空会社という事に有ります。

該当するのは、

  • 日本航空(JAL)
  • 全日本空輸(ANA)
  • 日本トランスオーシャン航空
  • スカイマーク
  • AIR DO
  • ソラシドエア
  • スターフライヤー
  • Peach
  • ジェットスター
  • バニラエア

の10社となっています。

以外なのはフジドリームエアラインズは特定本邦航空運送事業者には該当せず特定本邦航空運送事業者以外のグループに属しています。

 

2013年~2017年度 国内航空会社定時運航率ランキング

 特定本邦航空運送事業者 2013~2017年度定時運航率ランキング

  H25年度 順位 H26年度 順位 H27年度 順位 H28年度 順位 H29年度 順位
JAL 93.55% 1 93.04% 1(-) 93.48% 2(↓1) 91.68% 2(-) 90.01% 3(↓1)
ANA 92.60% 2 92.45% 2(-) 92.05% 3(↓1) 89.23% 4(↓1) 88.52% 6(↓2)
日本トランスオーシャン航空 91.56% 4 87.99% 7(↓3) 88.79% 7(-) 87.55% 6(↑1) 83.90% 5(↑1)
スカイマーク 87.22% 8 83.75% 9(↓1) 89.03% 6(↑3) 89.72% 3(↑3) 93.06% 1(↑2)
AIRDO 90.87% 5 90.25% 5(-) 89.80% 5(-) 86.00% 7(↓2) 90.06% 2(↑5)
ソラシドエア 90.53% 6 88.81% 6(-) 90.49% 4(↑2) 88.74% 5(↓1) 87.75% 7(↓2)
スターフライヤー 91.83% 3 90.85% 3(-) 93.50% 1(↑2) 92.15% 1(-) 89.86% 4(↓3)
Peach 83.12% 9 78.17% 10(↓1) 80.74% 9(↑1) 76.75% 10(↓1) 79.17% 10(-)
ジェットスター 87.69% 7 85.33% 8(↓1) 79.55% 10(↓2) 79.75% 9(↑1) 85.17% 8(↑1)
バニラエア 73.10% 10 90.27% 4(↑6) 85.12% 8(↓4) 83.02% 8(-) 80.94% 9(↓1)

出典:国土交通省統計データ 加筆及び統合

一覧として表をまとめていますが、これだけではわかりにくいので各項目にて抜き出してみたいと思います。

 

2013年~2017年度定時運航率トップ3 

各年度のトップ3は以下の航空会社となります。

 

定時運航率順位 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度
1位 JAL JAL スターフライヤー スターフライヤー スカイマーク
2位 ANA ANA JAL JAL AIRDO
3位 スターフライヤー スターフライヤー ANA スカイマーク JAL

 出典:国土交通省統計データ

 

スカイマーク航空が初の1位を達成。スカイマークファンの方にしてみると非常にうれしい年になります。

あくまでのこの比較は「率」なので、運行本数の多いレガシーキャリア・フルコストキャリアは不利なランキングになるわけですが、それにも関わらず5年連続トップ3入りをしている日本航空(JAL)は定時運航率に対して並々ならぬ努力をしていると思われます。

但し少しレトリックがありまして、このJALの定時運航率のカウントには台風などで機材遅れにて定時運航出来ないケースの多い九州・沖縄の飛行機はカウントされていなかったりします。

理由としては、日本エアコミューター・琉球エアコミューターは別会社として 特定本邦航空運送事業者以外に分類されているからです。

 

ANAについてはトップ3から陥落し更には平成29年度については6位まで落ち込んでいるのが気になるところです。

 

LCCの定時運航率は低い 絶対に遅れられない移動には利用しないほうが良いかも

定時運航率ランキングを作成していると気づくのが、LCC(ローコストキャリア)の定時運航率の低さです。

 

定時運航率順位 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度
Peach 9 10 9 10 10
ジェットスター 7 8 10 9 8
バニラエア 10 4 8 8 9

 出典:国土交通省統計データ

 

これは、一つの機材にて路線を行き来するLCCの特性上、一度遅れがちになったらその日はずっと遅れていく。という現象が起きることが原因です。

しかし、目的地に時間通りに到着していなければならない!という場合にはこの定時運航率では不安が残ります。時間に余裕がない時には利用しない事が重要ですし、そもそもLCCというビジネススキーム自体がそういうモノだと割り切って利用しないとギャップが生じてしまいます。

 

航空会社の定時運航率を勝手にポイント制にして勝手に順位をつけてみました。

年間フライト数やビジネススキームの違い、子会社の扱いなど難しい側面が多々ありますが、勝手に順位付けをしてみました。

年間定時運航率の順位に応じてポイントを割り振りました。

  • 1位 → 10pt
  • 2位 →    9pt
  • 3位 → 8pt
  • 4位 → 7pt
  • 5位 → 6pt
  • 6位 → 5pt
  • 7位 → 4pt
  • 8位 → 3pt
  • 9位 → 2pt
  • 10位 →  1pt

上記の様にポイントを順位ごとに与える形としました。

結果は以下の通りになります。

 

定時運航率ランキング統合版

  総合順位 総得点 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度
JAL 1位 46 10 10 9 9 8
スターフライヤー 2位 43 8 8 10 10 7
ANA 3位 38 9 9 8 7 5
AIRDO 4位 31 6 6 6 4 9
スカイマーク 5位 28 3 2 5 8 10
ソラシドエア 6位 27 5 5 7 6 4
日本トランスオーシャン航空 7位 26 7 4 4 5 6
ジェットスター 8位 13 4 3 1 2 3
バニラエア 9位 16 1 7 3 3 2
Peach 10位 7 2 1 2 1 1

 

定時運航率ランキング1位 : 日本航空 

栄えある1位を獲得したのは、日本航空(JAL)が総得点46点を獲得し、トータルランキング1位を獲得しました。

他の航空会社の台頭により年々ランキング順位を落としている事は気になりますが、2017年度時点では総得点合計でトップです。

 

定時運航率ランキング2位 : スターフライヤー

定時運航率ランキング2位を獲得したのは、スターフライヤーとなります。

スターフライヤーは高い定時運航率をJALと共に常にキープしている点に企業努力を感じます。

MCCの特徴として路線も決まっている、フライト本数も少ないという有利な点があるにしても、他のMCCがランクインしていない状態ではやはり賞賛されるモノだと思います。

 

定時運航率ランキング3位 : 全日本空輸

定時運航率ランキング3位に滑り込んだのは「ANA」です。

ANAは過去の万年2位状態からトップを取ることなくずるずると順位を下げてしまっています。

出資しているスカイマークが一位を獲得している事を考えると、そのあたりのノウハウ共有が有りそうなので、今後の順位に期待が高まります。

 

 

定時運航率ランキングは毎年毎年一位を取った航空会社が大々的に発表するので目に入ります。過去5年間のデータをまとめると、瞬間風速ではなくトータルの実力らしきものが分かるので面白いですね。

 

 

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