空の旅の楽しみと言えば、普段見ることの無い窓からの景色とそれを彩る美味しいコーヒー。という人もいるかと思います。
しかし、良く味わってみると、、、コーヒー美味しくないかも。という意見も良く聞きます。一体どんなコーヒーが提供されているか知らないで飲んでいる人が大多数ではないでしょうか。
国内線に限定して各航空会社のまとめましたので、航空会社選びの一つの参考に!なればと思います。
- JALは国内線で3種類の用意有り。シートランクと機体によって提供コーヒーが異なります。
- ANAの国内線普通席はアートコーヒーとの共同開発(たぶん)。プレミアシートはスターバックスコーヒー(たぶん)。
- スカイマークは一部路線で、ネスカフェゴールドブレンドを無料提供。対象路線外は100円でネスカフェ香味焙煎が購入できる。
- スターフライヤーはタリーズコーヒーとの共同開発コーヒー。2006年からドリップコーヒー提供。
- FDA(フジドリームエアラインズ)は、カルディのコーヒーかトミヤコーヒーのいづれかを提供。
- AIR DO(エアドゥ)は、2019年3月より就航20周年事業でコーヒーを一新。珈房サッポロ珈琲館とのコラボーレーションによる、アニバーサリーブレンドを提供。
- ソラシドエアは現在は不明。以前はGoodInsideアートオータムブレンドというアートコーヒーのコーヒーを提供していました。
- IBEX(アイベックスエアラインズ)はUCC上島珈琲と共同開発した「IBEX ORIGINAL BLEND」オリジナルブレンドコーヒーを使用。
- LCCは有料で機内コーヒーを販売。収益源として大きそう。
JALは国内線で3種類の用意有り。シートランクと機体によって提供コーヒーが異なります。
JALはコーヒーに力を入れており、メニューについても詳しい記載があります。
2011年9月1日より「JAL CAFÉ LINES」という企画をスタートさせ、上位ランクのシートからコーヒーの品質改善を行っています。
2016年4月からは、国内線普通席のコーヒーも粉末式のタイプから、ドリップしたコーヒーも提供する方針に変更していますので、国内線普通席でもドリップコーヒーを飲むことが出来ます。
JAL国内線ファーストクラスのコーヒーは、COFFEE HUNTERS 「エル サルバドル ブレンド」 JAL上位シートのコーヒーは「コーヒーハンター川島 良彰氏」が関わることが多い。
JALのコーヒーを語るうえで外せない人物は、コーヒーハンターの川島 良彰氏です。
国際線ファーストクラス
国際線ビジネスクラス
国内線ファーストクラス
国際線プレミアムエコノミークラス
のコーヒーにかかわっています。
川島良彰さんは、1999年にマダガスカルに絶滅危惧種のマスカロコフェアを探しに行ったことから「コーヒーハンター」と呼ばれるようになったようです。
このコーヒーハンター川島 良彰さんのオリジナルブレンドコーヒーが、JAL国内線ファーストクラスのコーヒー、COFFEE HUNTERS 「エル サルバドル ブレンド」という事で楽しめます。
COFFEE HUNTERS 「エル サルバドル ブレンド」は2種類の豆をブレンドしています。
一つは、エルサルバドルのマリアス トレス農園・マリアス トレス ナチュラル。
感想のさせ方からこだわった豆のようです。
完熟豆を果肉がついたまま丁寧に乾燥させてから脱穀する、ナチュラルと呼ばれる方法で作りあげています。通常のコーヒーよりも果肉の甘みが豆に移り、素晴らしい風味やアロマを生み出します。
出典:JALプレスリリース
もう一つの豆が、これもエルサルバドルのモンテカルロス農園・パカマラ クラテルです。
パーカスとマラゴジッペの人工交配種で、両方の長所がしっかり生きたジューシーな甘みと酸味が特徴です。
マラゴジッペは最近人気がある豆です。通常のコーヒー豆よりもかなり大きな豆で、ティピカ種の突然変異種です。
出典:JALプレスリリース
味は人それぞれ好みが有りますが、機内のコーヒーとしてはJALはこだわり強く提供していることがわかります。
JAL国内線クラスJ及び普通席のコーヒーはオリジナルブレンドコーヒー。コロンビア70%、ブラジル30%のコーヒー
国内線で多くの方がのるであろう、クラスJ・普通席で提供されているコーヒーはオリジナルブレンドコーヒーです。
「いつ乗っても味わえるいつものJALの味」をコンセプトに、おいしくて飲みやすいコーヒーを作りました。レインフォレスト・アライアンス認証のコーヒー豆を100%(コロンビア産:70%、ブラジル産:30%)使用した、心地よい爽やかな酸味のコーヒーです。また、美味しさだけではなく、地球環境にも配慮したコーヒーをどうぞご堪能ください。
出典:JALプレスリリース
使用している豆は、レインフォレストアライアンス認証のコーヒー豆100%とのことですので、豆についてのこだわりを見て取ることが出来ます。
ちなみに、レインフォレストアライアンスというのは、豆の味を担保するものではなく、その育成環境自体に対して厳しい基準を設けているものになります。
『レインフォレスト アライアンス』の主な活動内容は、原生林の保護、焼畑の禁止、保護区での狩猟の禁止、農業従事者の支援、農薬の規制、人種差別の禁止、強制労働等の禁止などがあげられます。
農薬の使用量などを気にされる方にはうれしい制度ではないでしょうか。
一部機材や路線はソリュブルと呼ばれるタイプの粉末式コーヒーです。
「ソリュブル」という名称は、ネスレが2013年8月より使いだした、インスタントコーヒーに代わる、粉末式のコーヒーの名称です。
JALの粉末式コーヒーのメーカーは不明ですが、わざわざ「ソリュブル」と記載しているので、たぶんネスレなのだと思います。
ソリュブルタイプの場合は、前述したレインフォレストアライアンス認証のコーヒー豆の使用量は40%となります。
ANAの国内線普通席はアートコーヒーとの共同開発(たぶん)。プレミアシートはスターバックスコーヒー(たぶん)。
ANAのコーヒーについては、2012年のプレスリリースしか見つけることが出来ませんでした。
国内線普通席については、アートコーヒーと共同開発したオリジナルのブレンドコーヒーを採用。一部路線はインスタントコーヒー。
国内線普通席の珈琲については、アートコーヒーと共同開発した豆を使っています。
アートコーヒーとの共同開発により、ペルー・アンデス山脈の高地産の豆と、希少とされるブラジル産ブルボン種豆などをブレンドし、香りの豊かさと、バランスよく丸みのある味わいを楽しめる、おいしいコーヒーに仕上げました。
ペルーの広い大空とブラジルの雄大な自然を感じながら、くつろぎのひとときをお過ごしください。
機内ではドリップコーヒーでご提供いたします。
出典:ANA プレスリリース
また、JALと同様に一部路線では、インスタントコーヒーの提供になる様ですが、こちらはどういったインスタントコーヒーなのかは不明でした。
プレミアクラスについてはスターバックスコーヒー。スターバックス ドリップ コーヒー ハウスブレンド for ANAというハウスブレンドを採用しているはず。
上位シートである、プレミアクラスではスターバックスコーヒーのオリジナルブレンドコーヒーを採用している記述を、やはり2012年のプレスリリースで発見できました。
快適な空の旅にお楽しみいただけるように、ANAとスターバックスは機内ならではのドリップコーヒーの味わいにこだわりました。
スターバックス店舗のクオリティはそのままに、ANAの機内用に開発されたハウスブレンドのいきいきとしたバランスのよい味わいをお楽しみください。
パラダイス山元さんの本でもスターバックスの飛行機について書かれていたりするので、ANAのプレミアクラスと言えばスターバックス。なのですが、公式HPにはその名前が無い点が不安です。
国内線サービス~プレミアムクラス~
温かいお飲み物 Hot Drinks
ANAオリジナルコーヒー ANA Original Coffee
TWG Tea ロイヤルダージリンティー TWG Tea Royal Darjeeling Tea
緑茶 "八女茶"(福岡) Green Tea "Yamecha" (Fukuoka)
2015年の期間限定アイスコーヒー提供までは追えているのですが、実際に登場して確認しないとだめですね。
スカイマークは一部路線で、ネスカフェゴールドブレンドを無料提供。対象路線外は100円でネスカフェ香味焙煎が購入できる。
ANAが再建支援をしているスカイマークでは、基本的にはコーヒーは有料販売でしたが、現在は一部路線において無料で提供されています。
提供されるコーヒーは、ネスカフェゴールドブレンドとなり、これはJALの一部路線でも採用されている、ソリュブルコーヒーとなります。
※ネスカフェ ゴールドブレンド無料サービス提供路線
羽田−札幌(新千歳)線
羽田−福岡線
羽田−鹿児島線
羽田−那覇線
茨城−福岡線
茨城−那覇線
名古屋(中部)−札幌(新千歳)線
名古屋(中部)−那覇線
神戸−札幌(新千歳)線
神戸−那覇線
福岡−札幌(新千歳)線
福岡−那覇線
出典:スカイマーク公式HP
また、対象路線以外はこれまたネスカフェの商品である「香味焙煎」が100円で購入することができます。
出典:スカイマーク公式HP
3種類の味があり、選んで購入することになります。
スカイマークは以前よりコーヒーは有料のイメージが強かったので、こちらの購入する方式だけだと思っていたら、コーヒーとキットカットが配られて(キットカットは全路線)驚いた記憶があります。
スターフライヤーはタリーズコーヒーとの共同開発コーヒー。2006年からドリップコーヒー提供。
飛行機内のコーヒーで一目置かれている航空会社と言えばスターフライヤーです。
2006年に許可を受けて航空業界に参入した際から、タリーズコーヒーを提供しています。
また、コーヒーと共に一口のチョコレートを配るサービスも有名で、コーヒー自体もチョコレートと共に味わうための味、飛行機の気圧でも美味しいコーヒーなどいろいろと称賛されてきました。
2019年に提供されているコーヒーはもちろん変わらずのタリーズコーヒーですが、ブレンドについては実は3代目です。
微妙な配合を変えつつ、常においしいコーヒーを提供しようと企業努力しています。
出典:スターフライヤー公式HP
また、提供する量は150ml(5オンス)というこだわりもあるようです。
これは、温かい飲み物が「冷える前に飲み終える」という事を考えた時の適量と規定しているようです。
スターフライヤーはコーヒーにこだわる姿勢を見せたパイオニアともいうべき存在です。
FDA(フジドリームエアラインズ)は、カルディのコーヒーかトミヤコーヒーのいづれかを提供。
FDA(フジドリームエアラインズ)は、2つのコーヒー豆を用意しています。
ひとつは、全国展開しているカルディコーヒーファーム(2019年では鳥取と福井には店舗無し)が提供している、「機内専用コーヒー」との事です。
これは、他のエアラインが採用していないのでFDA(フジドリームエアラインズ)専用の豆になると思います。
もう一つが、FDA(フジドリームエアラインズ)の地元、静岡にあるトミヤコーヒーの「太陽と大地のブレンド」というコーヒーです。
弊社は昭和7年(1932年)、静岡市馬場町にて珈琲卸店として創業いたしました。
静岡県を中心とした地域のお客様に支えられながら刻んだ八十年あまりの社歴の中でコーヒー焙煎業に加え、食品卸売業として、ゆっくりながらも着実に成長してまいりました。 昨今の厳しい経済環境・社会環境の中、著しく変わる価値観への対応にスピード感を持って順応しながら、地元企業として成長し続けたいと考えております。
出典:トミタコーヒー公式HP
2種類のコーヒー豆の使い分けについては不明ですが、どちらもドリップコーヒーとして提供してくれるのだと思います。
AIR DO(エアドゥ)は、2019年3月より就航20周年事業でコーヒーを一新。珈房サッポロ珈琲館とのコラボーレーションによる、アニバーサリーブレンドを提供。
北海道への運航をしているAIR DO(エアドゥ)は、地元北海道の珈房サッポロ珈琲館とのコラボレーションコーヒーを提供してくれます。
出典:AIR DO公式HP
2019年3月からはアニバーサリーブレンドを提供していますが、以前から珈房サッポロ珈琲館のコーヒーを提供はしていました。
変更により、ブレンドの配合を変えたモノだと思われます。
地方発のエアラインは、ご当地の会社とのコラボレーションが多くて、機内のコーヒーの由来を知っているだけでも出張や旅が楽しくなりそうですね。
ソラシドエアは現在は不明。以前はGoodInsideアートオータムブレンドというアートコーヒーのコーヒーを提供していました。
ソラシドエアを調べても現在提供しているコーヒーは不明でした。
以前は、GoodInsideアートオータムブレンドというアートコーヒーの商品を使用していたことはわかったのですが、現在のコーヒー情報が探せませんでした。
公式HP上にある機内サービスページのディスクリプション部分には、
ご提供のコーヒーは、レインフォレスト・アライアンス認証を受けたコロンビア産コーヒー豆を100%使用しています。
と書いてあるのですが、実際にWEBサイト内には上記文章は無いので、真偽は不明です。
↑検索した際のディスクリプション部分には、豆についての言及があるが実際のWEBサイトには何も書かれていない。
謎ですが、分かり次第また追加したいと思います。
IBEX(アイベックスエアラインズ)はUCC上島珈琲と共同開発した「IBEX ORIGINAL BLEND」オリジナルブレンドコーヒーを使用。
IBEX(アイベックスエアラインズ)は、上島珈琲と共同開発したコーヒーを提供してくれます。
UCC上島珈琲株式会社と共同開発した”IBEX ORIGINAL BLEND”。原料にはレインフォレスト・アライアンス認証農園のコーヒーを30%使用しました。
出典:IBEX公式HP
レインフォレストアライアンス認証のコーヒー豆は、JALも使用していましたがIBEXも使用しています。
認証のコーヒー豆の使用量は30%となります。
LCCは有料で機内コーヒーを販売。収益源として大きそう。
基本的にサービスが優良なLCCは、機内でのコーヒーも有料での提供となります。
Peachは京都に本店のあるイノダコーヒーオリジナルブレンドコーヒー。料金は300円。
LCCのPeach(ピーチ)は、京都に本店があるイノダコーヒーオリジナルブレンドコーヒーを提供しています。
出典:Peach公式HP
料金は、「300円」です。
以前は、200円で機内コーヒーを提供していましたが、メニューを新しくして値上げしています。
Jetstar(ジェットスター)のコーヒーは料金200円。豆やドリップ・インスタントの判別は不明。
Jetstar(ジェットスター)も、機内でのコーヒーは有料です。
jetstar caféという形でメニューが一覧化しており、その中にコーヒーについての記述も有りますが、料金はわかりましたが、使用している豆やそもそもインスタントコーヒーなのか、ドリップコーヒーなのかも不明でした。
国内ほとんどの航空会社が機内でのコーヒーを提供しています。実際にどのようなコーヒーを使っている?珈琲の淹れ方はどうなのか?というのを知っていると、出張・観光での飛行機利用がさらに楽しくなりますね。
以前は、機内コーヒー有料・インスタントコーヒーが当たり前の時代が有りましたが、そこから考えるとだいぶ各社力を入れていることがわかります。
美味しいコーヒーと、窓から見える素晴らしい景色。これがあるだけで飛行機の旅は最高の時間になります。