徳島空港での空港飯は悩みます。お店の数は少ないのですが、徳島ラーメンを食べるのか、それとも「肉吸い」を食べるのかという究極の二択が待っているからです。
肉吸いは徳島と全く関係ない食べ物ですが、空港で食べようと思うと徳島空港しか提供していないはずです。折角、「肉」を食べる機会として捉えるのであれば、「肉吸い」にチャレンジしてみても良いと思います。
肉吸いとは肉うどんのうどん抜きという奇妙奇天烈なメニューです。
肉うどんから派生して出来た食べ物が肉吸いです。肉うどんのうどん抜き。なんとも甘美な響きです。
元々は大阪、難波のお店が発祥のようです。
難波千日前にあるうどん屋「千とせ」(ちとせ)が発祥とされる。
1980年代後半に吉本新喜劇の俳優である花紀京が出番の空き時間に店を訪れ、二日酔いで軽く食事をしたかったために「肉うどん、うどん抜きで」と注文し、当時の店主がそれに応えたことから誕生した。その後はクチコミで世間に広まり、店一番の人気メニューとなった。ダウンタウンや明石家さんまといった芸人が「うどん屋なのにうどんを出さない店」とテレビやラジオで言及したことが宣伝となり、千とせは名物店となっていった。吉本新喜劇でも多くの芸人が食べていることもあり、吉本芸人の間には「千とせに行けば売れる」というジンクスも生まれている。
出典:Wikipedia
という事で、全く徳島には関係ないのですが、空港改装後だと思いますが、肉吸い専門店という事で、「肉吸い専門店」というお店がオープンしました。すごい店名ですよね。
この肉吸い専門店に行く際には絶対に迷う事が無いと思います。そもそも徳島空港自体に飲食店が少ないですし、そして何よりとても目立つ標識が有るからです。
↑とてもとてもわかりやすい床に書かれた道案内。
このとても目立つ道案内はすぐに見つかりますので、そのまま進めば肉吸い専門店に到達できます。
なんと肉吸い専門店では肉吸い以外も食べる事が出来る。
この肉吸い専門店では、なんと肉吸い以外のメニューも食べることが出来ます。
なんと、肉うどんを食べることが出来るようですね。しかし、ここまで来て肉うどんを食べるのはなんだかもったいない気持ちがしてくるから不思議です。
ここはしっかりと肉吸いを食しましょう。
↑イメージは肉うどんのうどん抜きと有りますが、イメージではなく完全な肉うどんのうどん抜きです。安心してください。
肉吸いだけだと少し寂しい。豆腐トッピングかたまごかけご飯のプラスオーダーをお勧めします。
今回私は、食事と食事の間だったこともあり、肉吸い単品でオーダーしましたが、一つの食事として完結させるのであれば、肉吸い単品では少し物足りない量かも知れません。
発祥が二日酔いの時の肉うどんのうどん抜きという事を考えても、かなりあっさりとした食事量であることは、問題ないのですが物足りません。
お店のおすすめにあるように、たまごかけご飯を追加でつけたり、かなり味付けの濃いスープですので、豆腐などをトッピングしても良いと思います。
味としては、とても甘いスープに肉が浮いているだけですが、この簡素さが良い料理だと思いました。お酒の〆に最適な量だと思うので、空港で飲みすぎた人などにも良い料理です。
肉吸い目当てというよりは阿波牛目当てというのが正しい答えかも知れない。
徳島空港の新名物としようとしている肉吸いですが、徳島らしさはどこで出そうとしているかというと、阿波牛を使っている点という事です。
ちなみに阿波牛を調べてみると、
ブランド定義:阿波牛とは、徳島県内で飼育された血統明確な黒毛和種で、(社)日本食肉格付協会の格付規定によるA5、A4、B5、B4規格のものをいう。
年間出荷頭数:1,700頭
とありますので、年間出荷頭数で考えると貴重な牛と言えます。
肥育地域 | 年間出荷頭数 | |
---|---|---|
隠岐牛 | 島根 | 144頭 |
葉山牛 | 神奈川 | 250頭 |
石垣牛 | 沖縄 | 500頭 |
能登牛 | 石川 | 700頭 |
土佐和牛 | 高知 | 1,086頭 |
伊賀牛 | 三重 | 1,600頭 |
阿波牛 | 徳島 | 1,700頭 |
神戸ビーフ | 兵庫 | 3,000頭 |
松坂牛 | 三重 | 4,055頭 |
近江牛 | 滋賀 | 5,000頭 |
但馬牛 | 兵庫 | 5,500頭 |
長崎和牛 | 長崎 | 10,000頭 |
飛騨牛 | 岐阜 | 11,000頭 |
宮崎牛 | 宮崎 | 13,000頭 |
↑神戸ビーフより出荷量は少ないです。
全く徳島と関係ない肉吸いですが、この阿波牛を食べる。という観点だけでも徳島空港にて肉吸いを食べる価値は有ります。
肉吸いという謎の言葉に引き寄せられ徳島ラーメンと比較してこちらのお店にてオーダーする人も多いと思います。今回ご紹介したようにかなりあっさりとした食事となりますので、ガッツリ食べたい派の人は注意してください。
お酒の後であれば最高です。