美味しいものが揃っている福岡市博多区。その博多、主に中州辺りで食べることが出来る料理に「呼子のイカ」があります。
佐賀県の呼子で取れたイカを鮮度を保ったまま中州に運び、刺身と天ぷらなどで食べるわけですが、折角福岡まで足を運んでいるのであれば、ご当地「呼子」にて、そのイカを味わいたいものです。
車を使えば福岡から片道2時間弱でで到達できる呼子のイカをご紹介いたします。
呼子のイカは楽天トラベル日本一のご当地グルメ・旅飯ランキング全国4位の猛者
福岡出張や佐賀に行くことが無いとあまり聞いたことが無い人がいるかもしれない「呼子のイカ」ですが、実は全国的に有名なご当地グルメとなります。
少し古いですが、2016年に楽天トラベルが発表した「日本一のご当地グルメ・旅飯ランキング」では、並み居る強豪をおさえて見事、全国4位にランクインしています。
トップテンを並べてみても
- 宮城県仙台市 牛タン
- 愛知県名古屋市 ひつまぶし
- 北海道 全域 ジンギスカン
- 佐賀県 唐津市 呼子のイカ料理
- 滋賀県 近江牛料理
- 三重県 松阪市 松阪牛のすき焼き
- 岐阜県 飛騨市 飛騨牛のステーキ
- 兵庫県 神戸市 神戸牛料理
- 熊本県 馬肉料理
- 石川県 金沢市 のどぐろ
日本全国津々浦々、美味しいものはたくさんありますが、その中での4位ですから見事なモノです。
佐賀県北部の唐津市呼子町で獲れるケンサキイカ。地元では「ヤリイカ」と呼ばれていますが、一般的なヤリイカとは別。呼子のイカを堪能するなら、まずは刺身で。コリコリとした食感の厚い身は、噛むほど甘味が口の中に広がります。
出典:【全国版】日本一のご当地グルメ・旅めしランキング | 楽天トラベル
イカはとにかく足が速い(傷みやすい) 佐賀⇒福岡の移動も大変な労力
大前提として覚えておかなければならない事実に、イカはとにかく鮮度が落ちやすい食材で、生きている状態で運ぶことが重要になります。
命を落とした瞬間から劣化が始まります。
昔は、佐賀県で取れたイカが福岡県の中州にすら生きた状態で運べなかったようです。
ロジスティクスの発達や、技術開発、そして佐賀県の美味しいものを日本全国の人に食べてもらいたいという人たちの熱意が実を結び、ようやく最近になって呼子のイカは福岡の複数のお店で食べられるようになりました。
しかし、大事な点は「イカは鮮度が命」という事です。福岡で食べる「呼子のイカ」も美味しいですが、やはりここは、地元である呼子で呼子のイカを食べてこそ、本当のポテンシャルを感じることが出来るはずです。
有名な寿司漫画「将太の寿司」にもありましたが、
イカの鮮度は透明⇒赤褐色⇒白とだんだんど悪くなっていくので、透明なイカこそキングオブ新鮮です。
呼子のイカはもちろん透明なイカが刺身として提供されます。
折角、呼子のイカを呼子で食べるなら元祖なお店の河太郎さんがおすすめ
呼子まで足を運んでイカを食べるのならば、お店選びも重要な要素となります。美味しいお店はたくさんあるようですが、せっかくならば呼子のいかの活造りを提供し始めた!と言っている、「河太郎」さんが初めの一店としてはお勧めです。
昭和三六年、河太郎は日本で初めて「いけす料理屋」をはじめました。
料理人であった初代 古賀 光謹(こが みつのり)が、呼子で漁師をしていた友人の船に乗り、玄界灘で釣りたてのやりいかを初めて捌いた際、その活きのよいいかの透明な輝きと、歯ごたえのある美味しさに驚愕したのがきっかけでした。
この美味しさを多くの人たちに知ってもらうために、
日本で最初のいけす料理屋をはじめたのでした。
出典:河太郎公式HP
この河太郎さんは実は福岡にもお店は有るので、福岡でも食べることは出来ます。しかし、そこは産地で食べることに意義があると自分自身を納得させて目指してみてください。
また、福岡のタクシーの運転手さんに聞いた話なので本当かどうかは分かりませんが、元々河太郎さんは福岡にお店を出したのは、もちろん呼子のイカを食べさせたくて出店したようですが、出店当時は運送技術も未熟でイカが死んでしまう事が多く、仕方なくアジなどの魚を生簀に泳がせ、アジ料理などを出していたそうです。
それが時代の発展と共に技術が開発され、ようやく福岡の中州で安定的に呼子のイカを提供できるようになった。と熱く教えてくれました。
本当かどうかは分かりませんが、それほどの熱量をもったお店。という事はなんとなくわかります。
料金は福岡で食べるよりは安いが、それでも結構なお値段
河太郎さんで呼子のイカを食べようと思うと、以下の金額となります。
- いか活造り定食 2,800円
- いか天ぷら定食 1,800円
- いかうに丼 2,700円
このうちおすすめはやはり、いか活造り定食となります。
2,800円って一人のご飯としては大金ですが、一応同様の呼子のイカを福岡・中州にて食べようと思うと、5,000円ほどは取られますのでやはり呼子で食べたほうがお得です。
※だいたい中州では時価になっていますが。
イカは本当に透明な綺麗な状態で提供されます。このイカに塩・レモン・醤油などの調味料を好みでつけて刺身を楽しみます。
呼子のイカは刺身だけじゃない!刺身を食べた後の「後造り」が楽しい。
呼子のイカの特徴として、どのお店でもイカを一杯そのままの姿で提供することがおおいです。
この姿造りという調理方法が見た目は華やかにそして生命のありがたさを感じながら食事をする事を思い出させてくれるのですが、刺身だけだと胴体の芯の部分と足の部分(げその部分)が余ることに気付くと思います。
折角なのだから食べたいな?と思うのが通常の思考です。安心していただきたいのはこの余った分を「後造り」という形で、
- 刺身
- 天ぷら
- 塩焼き
の3パターンから選んで調理してもらう事が出来ます。
多くのお店は天ぷらのみの対応も有りますが、河太郎さんでは3種類の中からのチョイスでした。
~活造りの後は3通りの「後造り」をお選びいただけます~
- 全刺(刺身)
- 天婦羅
- 塩焼
いつもは天ぷらで楽しむのですが、せっかくの呼子での呼子のイカですから、全刺にて刺身を楽しむことにしました。
芯の部分とげその部分が刺身となって再登場します。食感は胴体の部分以上にコリコリと歯ごたえ十分で、鮮度の良さを最大限に楽しめます。
特に美味しいと思ったは芯の部分でして、なかなか刺身で食べることも無い(はず)ので新たなイカのうまさに出会う事が出来ました。流石、地のモノですね。美味しいです。
多くの人は天ぷらを頼んでいます。後造りの王道は天ぷらなので、まずは天ぷらで攻めてみるのも良いかもしれません。
中州でも食べることが出来ますが、折角ならば呼子にて楽しみたいものです。福岡に出張や観光にて時間の余裕があるのであれば、少し足を延ばして食べてみてください。