台湾の高雄では多くの肉料理が楽しめます。
といっても朝食の時間帯は肉屋空いていないことが多いのですが、そんな時は「肉まん」対決に自ら飛び込んで見るのも面白いです。
舞台となるお店は、「果貿来来豆漿」と「興隆居」。この二つの人気店が並んで営業しているのは、観光客にとってはうれしいです。
高雄の肉まん対決の舞台となるのは、「果貿来来豆漿」と「興隆居」というお店です。
このお店達、
興隆居は深夜から営業し昼には閉まってしまう、人気店。
果貿来来豆漿は地球の歩き方にも掲載されたことがある、人気店。
とどちらも高雄の朝食において重要なお店と言っても過言ではない店といえます。
その「果貿来来豆漿」と「興隆居」は本当に隣通しで、テナントとして入っているビルも同じビルです。フロアも路面ということで同じです。
いやが応でも盛り上がる舞台となっています。
肉まんたちを食べ比べ。当たり前ですが、お店によって皮も餡も全く違うのが楽しい。
「果貿来来豆漿」と「興隆居」は、それぞれ任意店ですので、行列ができていますが、回転率も高いため、それほどの時間を掛けずに購入できるのがうれしいところです。
ふたつを食べ比べてみると当たり前ですが、店ごとによって皮の仕上げ具合も、中に入っている餡の具材も異なり、食感すら大きく異なります。
まず、見た目ですが「果貿来来豆漿」に対して、「興隆居」がつやつやとしていることがわかると思います。
これは、光の加減ではなく実際に見ているときから感じていたことです。
このつやつや感が異なることが二つの肉まんを異なる食感に仕上げています。
肉まんを割ってみるとそれが顕著にわかるのですが、「果貿来来豆漿」は皮に肉の汁がしみ込んでいます。
対して、「興隆居」のほうは皮に水分がしみ込みにくいので、肉まんを割った時に小籠包のように肉汁があふれ出てきます。
また、皮の部分は「果貿来来豆漿」のほうが厚めです。非常に食べ応えのある皮になっています。
中の餡も対照的です。
「興隆居」は野菜がふんだんに使われています。思うにこの野菜たちの水分も放出されるので、それが先ほど「肉汁」と表現させてもらった、モノには含まれているとおもいます。
「果貿来来豆漿」のほうは肉が少し大きめにカットしてあるのか、食感も残っています。
まとめてみると、
「果貿来来豆漿」
厚い皮、そこに肉汁がたっぷりしみ込んでいる。肉の味が強力。
「興隆居」
薄い皮、肉汁と野菜汁は皮にあまり吸収されず、あふれ出てくる。
と、感じた次第です。
個人的には 興隆居のほうが美味しかったです。
好みがわかれるところだと思いますが、やはりあふれ出る汁は見た目にも食べるときの面白さとしても、エンターテイメント性があります。
「果貿来来豆漿」もすごく美味しいのですが、どちらか優劣をつけてくれと言われたら、私は「興隆居」が美味しかったです。
「果貿来来豆漿」は若干不利。なぜなら店名が表しているように一番の売りは「豆漿」だから。
思えば、「果貿来来豆漿」にはつらい戦いだったかもしれません。
何故なら、「果貿来来豆漿」の最大の売りは店名にもある「豆漿」だと思われるからです。
「豆漿」とは、豆乳のことです。台湾ではこの「豆漿」を甘くして飲んだり、スープのように味付けして飲んだりと広く親しまれています。
果貿来来豆漿でもおいしい「豆漿」が味わえますので、肉まんに合わせてオーダーすると更に朝食が楽しめます。
ゲーム理論のナッシュ均衡を体現している、、、わけではないと思います。
日本を含めて、今回のご紹介した「果貿来来豆漿」と「興隆居」のように人気店が並んで営業している風景は、実は多くのエリアで見ることができます。
例えば、タイのバンコクではカオマンガイの人気店が隣接するエリアで営業ししのぎを削っています。
どうように、シンガポールのマックスウェル フードセンターでも、チキンライスを舞台として、本家とそこから出た料理人が争ったりしています。
これは、ゲーム理論でいうところのナッシュ均衡を体現しているのか?といつも思うのですが、そこまで考えずに単純に有名店から喧嘩別れして近くでお店出したり、人が多いエリアだしたらたまたま近かったという事のほうが多いようです。
しかし、現実世界もゲーム理論的になっていると、それはそれでおもしろいですね。
甲乙つけがたい勝負なので、高雄に遊びに行ったときには是非食べに行ってみてください。どちらのお店も昼には終わっていますので、勝負は朝ごはんです。