麻婆豆腐発祥のお店が、中国の「成都」という都市にあります。お店の名前は「陳麻婆豆腐」、辛いモノが好きな方でも苦手な方でも、本当に美味しくて安いお店なので、麻婆豆腐の歴史を感じるためにも、一度は訪れてみてはいかがでしょうか。
中国の成都は四川省にある中国人口ランキング第四位の都市 東京都すべてを合わせた人口よりも人が多いです。
麻婆豆腐発祥のお店「陳麻婆豆腐店」がある、成都という都市は歴史ある都市です。
三国志時代には、劉備玄徳・関羽雲長・張飛益徳の三人が有名な蜀の都でもあった事もあります。
場所自体は四川省に属しており、故に成都で食べる中華料理は「四川料理」すなわちかなり辛いです。
辛いモノが苦手なのですが、麻婆豆腐発祥の店には是非行ってみたいと思い、成都行きの飛行機を取り(日本から直行便が出ています。)、わずか数時間の空の旅で成都に行ってきました。
成都の属している四川省は海に面していない内陸の都市ですので、古い時代だと物流の関係で、新鮮な魚介が入ってくることが少なかったです。そのため、四川料理のメインは山々で獲れる肉がメインの食材となります。
また、成都や重慶などの都市は湿気が多く、冬寒いという完全に盆地及び内陸の土地の特性を発揮してくるため、故に辛いモノで汗をかいて・・・という四川料理のおおもとの考え方が発達したともいわれています。
辛い料理が多い理由として、四川の成都は盆地で湿気が多く、唐辛子に含まれるカプサイシンの効果によって発汗を促すことで健康を保つためだという説がある。スパイスを多く使うインド料理やタイ料理と同様、高温多湿の地域ならではの食の工夫がみられる。
出典:Wikipedia
辛さを楽しむ都市なのだと!と割り切って四川料理を堪能してみましょう。
陳麻婆豆腐店でのマーボー豆腐発祥エピソード 余り物の食材で作ったのが始まりといわれています。
正確な時期は分かっていないようですが、成都にて飲食店を運営していた陳さんの奥様があまりものの食材を駆使して作った料理が最初と言われております。
清の同治帝の治世(1874年以降)に、成都の北郊外の万福橋で陳興盛飯舖を営む陳森富の妻劉氏が材料の乏しい中、有り合わせの材料で来客(労働者)向けに作ったのが最初とされる。陳劉氏の顏にはあばた(麻点)があったため、「陳麻婆」と呼ばれていたので、彼女が作る名物の豆腐料理も「陳麻婆豆腐」と呼ばれた。
当初の麻婆豆腐は、先に中華鍋で菜種油を熱してから、唐辛子の粉を入れて辛みと香りを出してからオプションの牛肉とトウチを入れ、豆腐と水少量を入れて混ぜ、蒸らして味を吸わせてから、最後に花椒の粉を加えたという。
出典:Wikipedia
特徴は、引用文章の中にもあるのですが、大量の「花椒」(ホアジャオ)です。この「花椒」(ホアジャオ)が大量に入る点が陳麻婆豆腐の特徴となります。
日本語読みだとカショウと読みますが、この香辛料の最大の特徴は「ビリビリ感」です。日本で山椒というと日本山椒をイメージされると思いますが、同じ山椒の仲間でも花椒の味はまったく異なります。
口の中がビリビリとしびれ痛いぐらいなのですが、不思議と癖になってしまう味です。辛みと痺れを楽しむ料理、それが本場中国四川省での麻婆豆腐だと言えます。
陳麻婆豆腐店が美味しすぎて、安すぎて旅行中に3回通いました。
麻婆豆腐の発祥の店で食べたい。という思いだけだったのですが、一度利用してみて完全に花椒の痺れと、料理としての美味さに魅了され、成都にいる間に3回も利用してしまいました。
それほどに、癖になる味でした。
麻婆豆腐の中央付近を見てほしいのですが、大量の花椒がのっているのがわかると思います。
この部分を食べると、舌と口の中が痺れてしまい大変なことになるのですが、それがいいんです!!
日によって少し違うのが面白いです。たくさんのネギにあふれている回もありました。といっても花椒の量やその他の味付けは変わりませんので、大量の汗をかきながら食べることには変わりはありません。
この麻婆豆腐がわずか20元で食べられるなんて、夢のようです。陳麻婆豆腐店の特徴として、お店の見栄えなどは高級店なのにとにかく料金が安いというものがあります。
陳麻婆豆腐店に通って、様々な料理を食べてきたが、どれも安くておいしかった(辛かった)
麻婆豆腐以外にも多くの料理を頼んで食べてみました。
結果的に言えるのは、どの料理を頼んでも安くて、おいしくて日本でも考えられないクオリティのお店でした。(そしてほぼ全ての料理が辛い)
辛いラー油に浮かんだチャーシュー。とてもおいしくてご飯が進む料理でした。
このきゅうりとクルミの和え物は本当にお勧めします。辛い料理の中できゅうりのさっぱり感とクルミの適度な油分で口の中の状態がリセットできます。助けられた料理です。
もはや、辛かったことしか思い出せない料理もあります。
もちろん、辛くない料理もあり、これは肉と野菜の炒めモノです。
量が多いので、出てきてから驚くこともあ多々ありました。おこげに餡をかける料理です。
鶏肉とインゲンの炒め物。しかし、これも辛かった思い出があります。
一度の来店はもったいないぐらい満足した飲食店です。本当は、汁無し担々麺の食べ歩きを企画していたのですが、その企画は次回の成都旅行に回してとにかく陳麻婆豆腐を食べつくすことに方針転換したほどです。
高いお金を払って美味しいモノを食べるのは当たり前ですが、安くて美味しいというお店はなかなかありません。
陳麻婆豆腐では、一人2,500円も出せばお酒を飲んでお腹一杯という状況になると思います。(頼むものによってはもっともっと安くすみます)
合うかどうかは一度食べてみないとわかりませんが、一度は本場四川料理、そして麻婆豆腐発祥の店で食事してみてもよいのではないでしょうか。
成都の陳麻婆豆腐でのクレジットカード利用について 銀聯カードしか使えませんでした。
大満足で食事した後は会計が待っているわけですが、クレジットカード利用時には注意が必要です。
私は、AmericanExpressをダメもとで試してみましたが、当たり前のように拒否。
その後、これならいけるだろうとVISAカードを出しましたが、VISAカードも対応不可でした。
使えるクレジットカードは銀聯カード:ユニオンペイだけでした、ご注意ください。
WeChat pay(ウィーチャット ペイ)は利用できるようですので、対応している方は安心してください。
その他、現金払いも可能でした。現金で払えるかどうか?が懸念事項という点に中国の電子マネー普及率の高さが伺い知れます。
すごく贅沢を言うと、日本で炊いた米で陳麻婆豆腐の麻婆豆腐を食べたい!
辛くて美味くて、安くて店内もきれいで最高のお店である陳麻婆豆腐店ですが、とてつもない贅沢を言うと、
「日本の米と合わせて、この麻婆豆腐を食べてみたい!」
これに尽きます。
オーダーして出てくるご飯は、もちろん美味しいのですが日本のお米とは違うものです。
柔らかく炊いてあるのですが、食感が微妙に違います。本当に贅沢だけ言うのなら、米の改善を希望!という事になります。
日本にも陳麻婆豆腐店はありますので、そちらに行けばいいのはわかっているのですが、どうしても本店の麻婆豆腐に合わせて食べてみたい願望が残ります。
成都の陳麻婆豆腐店を利用するなら、Sheraton Chengdu Lido Hotel(シェラトン 成都)が近くて良かった。
成都のホテル事情には詳しくないですが、私は市内にあるシェラトンを利用しました。
ホテルを決めた理由はずばり、陳麻婆豆腐店に近いからです。
裏道のような路地を歩くことなく、安心して歩ける大通りを徒歩約10分ほどで陳麻婆豆腐店につくことができます。
ホテルの一階にはバーも有り、ちょっとお酒が飲みたいなという場合にも外に出ることなく、安心してお酒が飲めるのも良い点でした。
陳麻婆豆腐のダメージは想像以上に蓄積しますので、外に出る体力もなくなっていましたので、ホテルのバーでカクテルを飲んでゆったり休むことができました。
思い出すだけでもよだれが出てきます。成都では大量のパンダに合うこともできますし、何より日本から非常に近い中国にある都市なのでアクセスしやすいのもありがたいです。旅行の候補の一つにしてみてはいかがでしょうか。