国際線での海外旅行では、パスポートのチェックがあるため、なんとなく飛行機内はしっかりとした人たちが乗っているという安心感を持ってしまいます。
しかし、実際にはそのような事は無く、飛行機内での盗難事件は多発しています。
恐ろしいことに、日本国内のフライトであっても盗難事件は起きています。貴重品はしっかりと身に着け、自衛が必要な状況です。
国際線も危険だが、国内線での被害も有ります。隣の人が泥棒という事はあり得る状況。
2018年の千葉県警のデータによると、2018年では23件の機内での窃盗が確認されたようです。
千葉県警が把握した被害は、前年より三件多い二十三件。うち十七件は、国際線の機内で起きた。乗客が寝静まる早朝や夜間に狙われた疑いが強い。
出典:東京新聞
千葉県警の発表だけで、年間23件の窃盗が確認できていますので、単純に約2件/月の盗難事件が、成田空港利用の飛行機だけでも発生しています。
公表データは無かったですが、ここに羽田空港や関西国際空港、セントレア、福岡空港などで確認された被害も足し合わせると、かなりの高頻度で飛行機内の窃盗事件が発生していることが予測されます。
飛行機内は窃盗に対して安全な場所ではなく、隣の人が泥棒という事態もあり得る状況です。
盗まれるものは圧倒的に「現金」 海外旅行の際には多額の現金を持ち歩くのは控えましょう。
盗まれるのは、圧倒的に現金が多いです。バックや財布から現金だけ抜き取られる被害が続出しています。
海外旅行や出張の際には、不必要な現金を持ち歩くこと自体がリスクです。
また、被害にあったとしても、補償が効かないのも現金被害の痛いところです。頼みの綱の海外旅行保険も、現金の紛失は海外旅行保険の補償外となります。
お金は自分の財布に入っているときは自分のものと認識できますが、一度人に持たれてしまうと所有権の主張すら難しく、一般的な民放とは大きく異なり、占有=所有権理論がまかりとおったりします。
とにかく、必要な金額を必要なタイミングで保持することがリスクヘッジになります。
もし、飛行機内での窃盗事件の被害者になってしまったら?機内で確認できなけば諦めなければいけない状況。
恐ろしいことに、この飛行機内での窃盗事件、万が一被害にあってしまった時も、機内で盗難に気づかなければ、犯人逮捕すら厳しい状況です。
機内で280万円相当の高級腕時計をバッグから盗まれたことに気づいた男性、税関検査で被害を訴えている最中に、運よく犯人と思われる人物を特定できたのですが、この犯人は逮捕はされましたが、不起訴処分でした。
香港発のジェットスター・ジャパンで成田空港に到着した千葉県の男性は、荷棚からバッグを下ろした際、バッグの口がこじ開けられ、高級腕時計五点(計約二百八十万円相当)を盗まれたことに気付いた。
男性は空港の税関検査場で被害を申告。その際、男性の腕時計を持っている中国籍の男(31)を偶然見つけた。
署は同日、窃盗容疑で男を逮捕。男は被害男性と同じ便に乗っていた。
県警によると、機内の窃盗事件で容疑者を逮捕するのは極めてまれだが、千葉地検は同月末、男を不起訴とした。
出典:東京新聞
腕時計一つなら言い逃れされそうなものですが、5点の腕時計が一致し、同じ飛行機に乗っていた、、、確実に犯人のはずなのですが、不起訴処分です。
不起訴理由については公表されていませんが、現場の保全が難しいことなどが難易度をあげているともいわれています。
反対に、飛行機内で盗まれたことに気付き、機内で犯人が捕まった場合は、なんとか解決したりもしています。
2018年5月26日、タイ国際航空で日本に到着したタイ人が、自身が荷物入れに入れていたカバンの中から現金64万円がなくなっていると警察に通報。駆けつけた警察官により、座席の下にあった現金が発見され、同機に搭乗していた中国人一名を容疑者として拘束した。
出典:K@POOK!
↑被害者の方が、自身のフェイスブックに画像をアップしており、タイ語のサイトで取り上げられていました。
被害に気付き、フライト中の機内でCAに相談⇒CAがパイロットに報告⇒パイロットが警察に通報⇒着陸後そのまま調査。
上記の流れで進むことが出来たので、現場の保全もできたのだと推測します。
この事件はビジネスクラスで起きており、上位クラスのシートだとしても油断できないことを示しています。
ファーストクラスでもビジネスクラスでも、荷物の盗難については、注意しなければならないです。
調べた限りで最悪な飛行機内泥棒は、15ヵ月の間に209フライト。盗みに盗みまくって600万円盗んでいました。
ちょっと気になって、どれほどの被害があるのかを調べていたら、個人として最悪な泥棒を発見しました。
2007年の事件ですので、少し古いですが15ヵ月かけて209回飛行機に乗って、総額600万円以上の現金を盗んでいた泥棒です。
リーは搭乗するとすぐに目標を定め、機内で目標の乗客が眠った隙に座席上部のトランクを開け、かばんから現金を盗み取る。乗客が被害に気づくとすぐ、足がつかないよう盗んだ現金をファーストクラスのトランクに移し変える。この手口で、リーは15か月の間におよそ40万元(約600万円)も“荒稼ぎ”、盗みの成功率は4割だったと話している。
出典:Record China
成功率4割というのは高いか低いかもわかりませんが、とにかく飛行機内は窃盗に対して「安全」とは言えない状況だということはわかりました。
飛行機内の盗難防止策は、貴重品を目の届く範囲に置く、できれば身につけるしかない。
頻発する、飛行機内の窃盗事件への対策はシンプル。貴重品は身に着けておくしかありません。
荷物に入れる場合も、目の届く範囲に置き「泥棒がいるかもしれない」という気持ちで、自衛するしかありません。
機内持ち込みの荷物は、何がなんでも自席近くのオーバーヘッドビン(荷物の棚)にいれ、戸を開けている人がいたら注視する必要があります。
や、休まらない。
これは、ゆったり空の旅など楽しむどころではなくなってしまいます。やはり、現金を持たないことと、そして身に着けておくことが最高の被害防止になりそうです。
飛行機内では決して安心せずに、泥棒対策をお忘れなきように。
飛行機内だけでなく、航空会社ラウンジなどでも窃盗の被害は出ているようですので、出張・旅行の際には気を付けてください。