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飛行機の窓から見る、海の白い波が動かず消えない理由

飛行機の楽しみの一つと言えば、普段体験することの無い高度からの景色をあげる方も多いと思います。

雲の上の景色など、100年も前にタイムスリップしたら極一部の人しか見ることができなかった光景ですし、1783年の気球による有人飛行成功以前であれば、よほどの無謀なチャレンジャー以外は見ていない景色を、気軽に楽しめるのは非常に気分が良いです。

 

その素晴らしい飛行機の窓からの景色ですが、広がる海を見ていると不思議な現象が起きていることに気づきます。

海に「白い点」が点在するのですが、その白い点たちは消えることなく海にずっと存在しています。

白い点は「波」であることは直感的に理解できるのですが、波であれば動いているし、そしてすぐに消えるはず。しかし、この白い点は動かないし消えない。不思議な現象です。

この動かず消えない不思議な波はいったいなぜなのか?を調べてみました。

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結論を最初に書いておくと

  • 飛行機の窓から見る白い波が動かないのは、遠い距離にあるので視角が小さくなっているから。(月が動かないのと同じ理由)
  • 飛行機の窓から見る白い波が消えないのは、風浪(wind sea)によって発生したホワイト・キャップ(白波)が距離により移動しているように見えないため
  • また、白い波が動かない理由として、その場で発生している再度のワイトキャップを見ている可能性もある。

という結論に達しました。

距離があるので動いているように見えないという大前提があり、そこに発生している波を見ていることと、その場(周辺)で継続的に発生している白波を合わせてみているという、複合的な理由と判断しました。

 

 

飛行機の窓からみる白い波が動かないのは、どうやら視角が関係しているらしい。

 

飛行機に限らず、月や遠くの景色が自分が高速移動しているのにも関わらず、近くのモノに比べてゆっくりと動いているように見えるのは、対象物と網膜が織りなす、「視角」に関係があるという事が調べてわかりました。

 

同じ大きさのモノでも、遠くにあることにより視角が小さくなると、対象物が移動したとしても使用する網膜細胞が少なくなることから、ゆっくりと見えるという事でした。

 

全く分からない。意味不明。自分自身が知りたいので調べてみました。

 

遠い物体を見ているときに、視角が小さくなる説明です。

 

一応、距離と視角の関係性がわかる図を作ってみましたので、まずは確認してみてください。

 

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上の図は、対象物(ここでは矢印)の大きさは変わりません、しかし対象物が遠くになればなるほど、視角は小さくなり結果的に網膜部分の面積も小さくなることがわかります。

飛行機は、上空10,000mの高度で飛行することも有りますので、この対象物までの距離が非常に長くなっていくとイメージしてください。

結果、視角は非常に小さくなり、白い波を見ている私たちの網膜も小さい面積だけで認識していることがわかると思います。

 

 

視角が小さくなっていると、それがゆっくり見えることになる理由。白い波が動かないのは、視角が小さくなっているから。

 

白い波が動かない理由として、視角の小ささをあげているサイトや説明が多くありましたが、実際にどれぐらいの視角なのかはわからなかったので、計算してみることにしました。(計算部分が面倒な方は読み飛ばしてください)

 

EyeOpticsV400y.jpg

出典:Wikipedia

 

視角の「V」については、以下の式にて求めることができるようです。

 

V = 2 arctan(S/2D)

 

arctan(アークタンジェント)なんて、、、学生の時に見たことありますが、まさかまた出くわすとは思いませんでした。。

 

条件の整理ですが、

対象物の大きさについては、あまり関係が無さそうなのです。

 

視対象の絶対的な大きさ(線形寸法であるS メートル)について考えたとしても意味をなさない。問題なのは、視角V degであり、これが網膜像の大きさを決めるからである。

出典:Wikipedia

 

いろいろな計算しているサイトを見ても、かなりざっくりとした数値を入れています。なぜなら、ランダムに発生している波の大きさなどわかるはずがないからです。

 

風波 :

海上で普通に見られる風波の波長は数十m程度なので、大雑把に100mとして計算すると、波速は12.5m/s(45km/h)、周期は8.0秒になる。

出典:伊豆大島 気象と交通

 

私も対象物となる波の大きさを S=100mとして計算しました。

 

次に、飛行機からみた海上の白い波までの距離Dですが、飛行機は上空10,000m程の高さを飛行することも有りますので、わかりやすくD=10,000mとしています。

 

計算の結果、飛行機の窓から海上を見下ろし、白い波を見ている際の視角は

 

0.572953 ° (0.009999radian)
となりました。

 

ダブルチェックの意味で、近似式であるV = 57.3 (S/D)でも計算してましたが、こちらの結果は、

 

0.573 ° でしたので、間違っていないと思います。(たぶん)

 

視角がわかったので網膜像の距離を算出する。これが小さいほど動かないように見える。

この視角の際に、私たちの網膜に映る網膜像の長さを求めるには以下の式を用います。

 

R/n = tanV

 

R:網膜像

n:接点から網膜までの距離

V:視角

※nは約17mmとのことなので、17mmで計算

 

計算してみると、

 

R = 0.1699mm

 

となりました。

 

比較が無いと大小分からないと思いますので、無理やり比較対象を置いてみました。

50m先の車(車長6m)で同じ計算をすると、R = 2.0375mm 

 

同様に、地上から月を見ているときの網膜像R = 0.1536mm

 

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月は、平均軌道速度 1.022 km/sという速度ですが、地上から見ると動いているようにはみせません。

同じような視角である飛行機からの波も動いて見えないのは納得です。

 

飛行機の窓から波を見ているときの網膜像の小ささがなんとなく理解できたと思います。

 

結果、飛行機から見る海上の波は10,000mという距離により、網膜像が小さいため、実際には飛行機が秒速約240m、波が秒速12.5mで移動していても、動いていないように見えている。としました。

 

 

海上の白い波が動かない理由はもっと複雑かも。風浪(wind sea)を見ているが距離により動いていない説と、その場で再度波が立っている説がある。

なんとなく、超長距離による視角の小ささによって、波が動いていない理由はわかりましたが、波が消えない理由はゆっくり動くことを解明しても説明がつきません。

 

この波が消えない説明については、2つの説まで絞り込みました。

 

断続的に発生している風浪を見ている説

 

まず、海上を吹く風により発生する波、風浪(wind sea)を見ている。という可能性が有ります。

 

この波は実際は移動していますが、先ほどお伝えした「動かない理由」により、移動していてもその速度が無視できる速度となっており、飛行機の窓からは動いていないように見えている可能性が有ります。

 

波はいつかは崩れるので、重要になるのは持続時間だと思いますが、最大級の波で周期24秒という事なので、一般的にはそれよりも短い周期で波が発生するものと思われます。 

 

北太平洋などで風速 30m/s の暴風が吹荒れるとすると,十分発達した波は波高 27m,周期 24秒にも達し,外洋における風浪の一つの限界を示す値であると考えられる

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

 

上空からこの波浪を見ると、短い周期で断続的に発生している波浪のホワイトキャップ(波が崩れて空気が混ざり白く見える部分)が、消えないように見えている可能性が考えられます。 

 

その場で発生しているホワイトキャップを見ている説

 

もう一つが、白く見える原因である波が崩れた際に発生するホワイトキャップが継続的に引き起こされている可能性です。

 

下記画像を見ると、空気が混入してできた波の白い部分ホワイトキャップは、波が移動してもあまり移動していないことが分かります。

 

波は先へと進んでゆくけれど、水そのものは、その場で上下するだけで、波と一緒に進むことはありません。
お風呂で波を立てて、水の様子を観察するとすぐにわかります。
つまり、海水に溶けた気泡も波と一緒には進まず、その場で上下するだけです。

出典:yahoo知恵袋

 

この実際にあまり移動していない、ホワイトキャップ部分を見ているから=本当に移動していない。という可能性も考えられます。

 

 

ラングミュアー循環流を見ている可能性もあるが、帯状ではないのでちょっと違うのかな?と考えた。

もう一つの可能性として、ラングミュアー循環流と呼ばれる、ロール状の循環流を示唆している情報も有りました。

しかし、画像などで確認するとラングミュアー循環流は、もっとひも状の模様であったため、可能性からは除外しました。

 

 

白い波が消えないのは、原因は複合的なものなのかもしれない。

 

海上にて白い点に見える波も、10,000mの距離があることを考えると、想像よりも広範囲の現象を見ている可能性があります。

 

二つの説が、単独で波が動いていないように見えるのではなく、複合的に起きている現象を見て、結果的に飛行機の窓からは白い波が動いていないという事になっていると結論付けました。(あっているのかは分かりませんが)

 

もう一度結論を書いておくと、

  • 飛行機の窓から見る白い波が動かないのは、遠い距離にあるので視角が小さくなっているから。(月が動かないのと同じ理由)
  • 飛行機の窓から見る白い波が消えないのは、風浪(wind sea)によって発生したホワイト・キャップ(白波)が距離により移動しているように見えないため
  • また、白い波が動かない理由として、その場で発生している再度のワイトキャップを見ている可能性もある。

という理由です(たぶん)

 

 

長年、飛行機から見る波が消えない理由に疑問を持っていましたが、いろいろな現象が相まって起きているのだと理解しました。かなり長時間を要して調べたので、今度から飛行機見るときは、白い波見ると思いだして気持ち悪くなりそうなので、外を見ないようにします。